日々の暮らしから

「街中の案山子」「庭にいます。」から更にタイトル変更します。

またまた社会保険料の件で

2007-07-10 07:38:36 | 社会問題
社会保険料として雇い主である会社・事業主は、被雇用者である従業員から厚生年金保険料と健康保険料を控除して給料を支払っています。
雇い主はその従業員からの預かり分と同額を負担して(4万円控除されている場合は、8万円)を、社会保険事務所に毎月収めているのです。(⇒毎月口座引き落としで納付etc.)
大企業でたっぷり余裕資金があるところでは無問題なのでしょうが、資金繰りに困った零細企業の場合、この納付がきつくなるケースを多く見てきました。
従業員20人、30人規模、いえ、そこまで大きくなくても、売り上げが落ちても、借入金の返済はしなくてはならない、給料は支払わなくてはならない…。
となると、さしあたっては、毎月ウン百万円の社会保険料納付が後回しになってしまうのでしょう。
ラジオニュースは、「雇い主のところで留まったままになっている社会保険料の実態調査に入る」と報道しています。

やっと、調査する気にになったのだ、そう思いました。
できたら、「臭いものに蓋」をしておきたかっただろうけれど、支払い(給付)の面を精査することになったからには、徴収(納付)の実態を確認すべきという道理なのでしょう。
まだこれからいろいろなことが明らかになると思います。
ずさんな仕事振りが明らかになった社会保険事務所、徴収においても、ぬるーい、ような気がします。←そうでないことを願いますが…。

☆滞納事業者が増えると厄介だから、一旦脱退(会社を清算?)して、従業員を国民年金扱い(トラックの運転手など、運送会社の従業員ではなく、仕事を請負って、した仕事分に対応して支払う、一人請負いの形をとるケースなど)にして、事業者の半分負担を免れる方法、社会保険事務所も暗黙の了解だと、耳にしたこともあるし…。

考えてみれば、やくざ担当の警察官がやくざの世界に詳しくなるように、社会保険料を徴収する立場の社会保険事務所職員は、納付が困難な零細企業の気持ちに精通するわけです。
ミートホープ担当の検査官がミートホープと通じているように…。

なんか、昏い話ですが、でも調査することになったとラジオニュースは伝えているのですから、実態が分かるとすると、それは良いこと、一歩前進だと思います。

会社員は会社丸抱えで、保険料も雇い主が半分負担して、一旦会社に入れば安泰、会社が傾いても、容易に解雇もできず、こんな制度だから、会社員は、会社に従うだけでその仕組みを理解する機会を奪われ、シンドイ経営者は、正規社員を雇うことをためらうのだと、そう思っているのです。
仕組みを知ることもなく、夫の扶養家族である主婦は、夫の年金で暮らしていけるから、と漠然と年月を重ねているのです。
少し前までは、夫が自分の年金分も払ってくれているから、という解釈もまかり通っていたのです。

多くの日本人が会社員という形で働くようになって、40~50年経ったのでしょうか。
植木等さんが「サラリーマンは気楽な稼業」と歌っていた時代は、右肩上がりのスタートだったのでしょう。
「臭いものに蓋」をしてきた社会保険事務所、団塊の世代の給付が始まろうとしている今、蓋を開けたら、納付の実態は?

でも、避けて通れません。
「蓋を開けてみよう」今日のニュースはそういうことだと聞き取りました。
コメント
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