私の映画玉手箱(番外編)なんということは無い日常日記

なんということは無い日常の備忘録とあわせ、好きな映画、韓国ドラマ、そして
ソン・スンホンの事等を暢気に書いていく予定。

ローマ法王の休日

2012-08-01 21:49:12 | 映画鑑賞
ローマ法王の死去に伴い、全世界から集まってきた枢機卿100名余り。
互選で次の法王を選ぶという法王選挙(コンクラーヴェ)が外界と遮断された状況で始まった。
有力者同士の星のつぶしあいもあるだろう。思いのほか票を集めるダークホースももちろん出てくるだろう。何度も何度も投票を繰り返すうちに、一番無難な人に票が集まり始める。
皆が無難な人に投票しているのが分かり始めると、ほかの者も無難な人に投票し始めるのは、
出席している枢機卿はカトリック教では法王に次ぐ実力者。素人の私などは、法王から枢機卿に任命された時点で、ある程度覚悟のようなものが決まっているのかと思ったのだが、どうやらそれは思い違いだったらしい。
漁夫の利なのか、棚からぼた餅なのか・・・・選ばれたメルヴィルは少なくとも心構えなど何も持っていなかった。
枢機卿になった時点で「もうあがり!」と思ったんだろうか。次の心構えなど何もできておらず、ただただおろおろする新ローマ法王。

多分、この映画は、枢機卿にまで上り詰めた人が『出来ないよ!法王なんて・・・』という弱音を吐いてしまうことをとにかく追及したかったんだろう。
枢機卿たる者でも法王になるのを拒むとは、「カトリック教の未来は明るくない」などと大真面目に追及するつもりもなく、とにかく土壇場で思わず、自分でも信じられない行動を、とことん追求しようとした映画だと思う。
まじめに追及すればするほど、切羽詰まった状況が面白く、シリアスに描こうとすればするほどに、どこか笑みが生まれてしまうという、化学反応のような状況が伝わってくる。
何日も拘束されるコンクラーヴェを見ながら「おお 根競べ・・・」と心の中で突っ込みたくなるような状況は日本人ならではの突っ込みだとは思うが。。。




ローマ法王の休日 Habemus Papam 映画パンフレット 監督 ナンニ・モレッティ キャスト ミシェル・ピッコリ、ナンニ・モレッティ、レナート・スカルパ
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