私の映画玉手箱(番外編)なんということは無い日常日記

なんということは無い日常の備忘録とあわせ、好きな映画、韓国ドラマ、そして
ソン・スンホンの事等を暢気に書いていく予定。

死層

2014-01-04 20:20:16 | たまに読んだ本
ミステリー好きとしては、謎を解きながら、謎を解く側の人間関係が微妙に変わっていったり、さらに謎に向かうその姿勢から刑事や検屍官の人となりが分かってくるというというのも面白さの一つなのだが、
20作ともなると登場人物の関係性は腐れ縁ともいえるものが多く、非常に停滞している感じは否めず。
その停滞感が気になり読むのを辞められないという二面性もあるのだが。。。。

情報機器、セキュリティ、秘密保持等々・・・計り知れない速さで変わる事件を取り巻く状況を毎回細かく書き込んでいるので、門外漢の私にも状況は伝わってくるのだが、そういった環境と登場人物の状況と事件の関係性がぴったりマッチするわけがないのが辛い所。様々なことが非常に唐突な感じだ。

今回に関しては事件や謎解きというより、スカーペッタ、ベントン夫妻の様々な危機がいつにもまして気になった。日本なら夫婦が家族になるということでお互いに安心感を求めるところだろうが、この夫妻にはそんなところはなく、どこまでも異性のパートナーなのだ。事件よりもそちらの緊張感の方がある意味怖い。。。

「おせち料理と一緒な感じだね。高いと思いつつも季節ものだからと買わずにはいられない・・・読むのを辞めたくても辞められない固定ファンの足元を見ている値段設定・・・・シリーズ物で20作も続いていると、新規顧客開拓も難しいからこんなことになるんだろうね。。。。」

文庫本とは思えない値段設定に、毎年楽しみにしている知人と、本屋の店先でこんな会話を交わす。結局私が最初に購入し、読み終わったら友人に渡すことになった。
毎年読んでいる固定客でも購入に二の足を踏む価格設定。。。。

アマゾンの書評も内容より出版社のこの値段設定に対するコメントが多数。高いと思ったら買わなきゃいいだろうと思うだろうが、固定ファンとしては止め時が難しいのだ。正直。。。。



死層(上) (講談社文庫 こ 33-37)
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