子ども時代の虐待の記憶を消すことが出来ない、女性天才ハッカー。
そんな彼女のところに、制作者から自分の作ったプログラムを取り返して欲しいとの依頼が入る。一旦はハッキングに成功するものの再び盗まれたプログラムの行方を追いかけてゆくうちに、相手が自分の双子の妹だということが分かり、忘れようとしていた昔の記憶と再び向き合うことになる、ハッカーのリスベット。
必要以上の節制から生み出されたであろう痩せた身体と黒ずくめの服装で一人ハッキングをするリスベットとは対照的に、赤いスーツに赤いハイヒールを履き、男たちを従えてプログラムを盗み出そうとするカミラ。
プログラムの話はあくまでも二人が再会するためのきっかけに過ぎず、ストーリーの軸は、虐待から一人逃れたリスベットと父の元の残ることを選んだと思われるカミラの話だ。子ども時代の虐待の思い出は別の道を歩んでいる双子の姉妹に大きな影を残し、虐待から逃れるために、強くなろうとした二人だが、その記憶は大人になっても二人を束縛し続ける。
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前作 ドラゴン・タトゥーの女を観た際の感想。
これを見た時には、リスベットにクールであり続けて欲しいというような思いがあり、彼女が見せるちょっとした心の揺れに、もっとクールでいて欲しい・・・などと書いたと思われる。強くなくとも強く生きなければならなかったリスベットの痛みが、今回は強く伝わってきた。
ドラゴン・タトゥーの女 (字幕版) | |
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タイトルを見ながら、wwwが「世界に広がる蜘蛛の巣」だったことを改めて思い出す・・・