ブラック企業の追及に成功した議員を陥れるためにソン議員が利用したのは以前事務所に勤務していたオ補佐官だ。(テジュンの前任者であると言っていいのか・・・いわゆる汚い仕事を得意としていたようだ。)
事務所の看板のねじを緩め、落下させ、歩行者に怪我をさせるという非常に力技の古い手法だ。オ補佐官の手首にはその時付いたと思われる傷もあるが、古いビル故監視カメラもなく証拠はない。更に鍵をかけてあるテジュンの引き出しをさりげなく開けようとする(勿論、彼の弱点を手に入れるためだということは、誰にでも分かる・・・・)
このブラック企業には、企業の不正を正そうとした内通者が自殺未遂を起こした過去があり、それについてもテジュンたちは追及しようとしているのだが、内通者だった元社員の家族はなかなか首を縦に振らない。協力しても裏切られるばかりなのを分かっているのだ。
どうやら事務所のチーフ秘書は、記者時代に書いた記事がきっかけでこの内通者のような被害者を生むことになってしまった苦い過去があるようで、それをきっかけに議員事務所に勤務することを決めたらしい。
ただ、内通者の協力がなければ、ブラック企業がどんな証拠を隠そうとしているかが分からないのだ。その突破口になるのは、テジュンに憧れ事務所にインターンとして入った若者だ。彼がテジュンに憧れているのは、デモで怪我した父親を見舞ってくれたのがテジュンだったからだ。公務員試験の準備をしていると母親に嘘をついてまで事務所に入ったのにはそんな理由があったのだ・・・
インターンの青年が被害者家族に誠意を見せたことから、ブラック企業が削除した記録が法人カードの使用明細だったことが分かる。そのカード明細を追いかけることで、ブラック企業と繋がっていた役人があぶりだされるのだ。
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怪しい動きを見せるオ元補佐官は、テジュンが保険のように隠し持っていたデータを見つけ出し議員に差し出す。オ補佐官から破棄しなかったUSBが議員に渡ってしまったことで窮地に陥るテジュン。USBは議員の弱点だ。「全部破棄した」と言いながら彼がこっそりとそれを隠し持っていたことは、いつか来るかもしれない裏切りの日に使われる可能性があるもの。
飼い犬に手を噛まれることは議員が一番恐れることであり、一番憎むべきことなのだ。
「自分で何でも出来ると思っている頭のいい奴が一番使えん・・・」と吐き捨てるように言い放つ議員は、オ補佐官を手元に残し、テジュンに地元の市場の立ち退き問題を解決するようにと事務所から追い出すのだ。
テジュンと一緒にインターンの青年も派遣されるのだが、(インターンの青年は勉強になると思っているだけだが)オ補佐官から紹介を受けて事務所に入った青年だ。テジュンにとっては何が命取りになるのか分からない状況だ。
ソニョンからは「あなたは危機をチャンスに変える男よ」と激励されるも、一つのミスが10年間の苦労を一瞬で無にさせるのが政治の世界らしい。
テジュンの計らいで内部告発者を保護し、インタビューも行うソニョンだが、勘が鋭いオ補佐官から情報は洩れ、インタビューのUSBは議員の手に渡り、更にこっそりとインタビューをしていたことが分かりソニョンも自分が師事している議員の怒りに触れてしまう。
テジュンが補佐官をする議員と、ソニョンが師事する議員は対立する立場だ。いままではお互いの立場を補完しあいつつ上手く切り抜けて来たが、こうなるとちょっとのミスが命取りだ。
ソン議員はインタビュー中に、女性蔑視発言について追及されると、ソニョンが注力していた@シングルマザーなどの貧困家庭の補助ついて、自分発信の案件のように発表してしまう。老獪な議員は、若手の手柄を自分のものにし、同時に若手議員の芽を摘もうとするのだ。
残されたカードを議員に取られてしまったテジュンは、そのカードを使えなくするように裏で工作し、困った議員を助けるという方法で延命を図ろうとする。企みは上手くいったようにも思えたのだが、テジュンに「ソニョンを失脚させろ」という条件を議員たちは出してきたのだ。
ここまで来てもう後戻りはできないテジュン。「いつもあなたの味方」と言っていた彼女を捨てることを選ぶのか。。。。