1999年、熾烈な受験戦争を勝ち抜いて、入学したソウル大学の医学部で出会った5人。そんな同級生メンバーが20年後に同じ病院に勤務することになり、その5人の日常を小さなエピソードを綺麗に重ねつつ描いたドラマ。
韓国で放送が始まる前は、ネチズン達の「本当に一週間に1回の放送なの?」という書き込みをネットで何度も目にした。ドラマの放送は週2回が基本の韓国の習慣の中では珍しい放送スタイルに皆驚いたのだろう。
更に、台詞の中に、医療ドラマの「ニューハート」や「浪漫ドクターキム・サブ」等の名前が出てくるものの、このドラマには天才医師はおらず、中堅になり病院の主力メンバーとなった5人の友情エピソードや、一日の殆どを病院で過ごしていると思われるスタッフ達のやや厳しい労働状況が描かれるのだ。それも説明台詞というものはなく、ひたすらエピソードを積み上げていく手法。主要メンバーだけでなく、病院スタッフのキャラクターや患者たちもその短い台詞やエピソードの積み上げで、キャラクターを伝える手法が取られているのだ。
主要メンバーの一人であるチョ・ジョンソクも、1回目の放送で姿を見せるのは、かなり時間が経ってから・・・しかしそのインパクトのある出演シーン故、彼の医師としての腕が確かな事、シングルファーザーとして可愛らしい息子を育てていることなどが一瞬にして伝わってくるようになっているのだ。
こういう展開は、一度はまってしまうと抜け出せない。
更に、今日の時点でNetflixにはシーズン1が全部アップされている。1週間待つ必要もない。睡眠時間を削れば、病院の中で起こるちょっと切ない出来事だったり、いつものような1日だったりを一緒に楽しむことが出来る。
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5人はソウル大に入学してすぐに行われたと思われる学部のMTで知り合った設定だ。
受験戦争が厳しい韓国では、中学も高校も基本的に学校でのクラブ活動などはなく、朝、家を出る際には昼食用と夕食用の2つの弁当を持って学校に行くのだという。そんな厳しい受験戦争を勝ち抜いた入った大学での、授業以外の大きなイベントは、MTと略して呼ばれるメンバーシップトレーニングとの事。
韓国人の知人は「日本の大学のサークル活動みたいなもの」と言っていたが、話を聞くと他大学の交流というよりも、同じ学部の先輩後輩の親睦を深めるべく、泊りがけで旅行に行き、主な活動は、夜遅くまでお酒を飲み続けるという事らしい。そんな中で先輩後輩のカップルが出来たり、また同級生同士が仲良くなるんだそうだ。そうやって出来た「同学の絆」は日本人が考えるよりもずっと強く太いものらしい。
そんな話を聞いたことがあったので、厳しい受験戦争を勝ち抜き、やっと入った大学のMTで先輩や同級生の妙なノリについていけなかった5人が仲良くなり、それが20年後も同じように続くという設定にも妙に納得してしまった。
そんな固い絆が珍しくない韓国でも、驚かれるような固い絆の5人のエピソード・・・・色々深読みしたくなる表情や台詞があり、見終わった後また最初から見たくなってしまう。
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韓国語ドラマの感想は基本的に字幕なしで見たものだけにしようと決めている。
これは見たドラマの感想を全部書いていたらきりがないという時間的な問題が大きい。
時間がないなら、字幕無しで見るドラマも感想を書かなければいいのだが、「あとで感想をまとめなければならないから、もう少しキッチリ聴き取りをしよう」と緊張感を持ってドラマを見た方がリスニング能力向上のために役に立つのでは・・・と思って視聴日記を書いている次第。
ただこのところテレビをつけるとやや気の滅入る話題が多いせいで、いつもにもまして韓国ドラマを楽しむようになった。(これにはサブスクリプションという今時のサービスであるNetflixによるところが大きい)
記憶というものは曖昧で、感想を書いていたドラマでも内容を忘れていたりするのだ。この時期、こんなに沢山見たドラマの事も記憶のかなたになってしまうのは残念と思い、ちょっとでも何かを書き留めておきたくなった次第・・・・
[슬기로운 의사생활 OST Part 3] 조정석 (CHO JUNG SEOK) - 아로하 (Aloha) MV