カンピオーネ!、どうにも原作が気になったので、とりあえず読み始めた。
といっても、さすがに1巻から読む気はしなかったので、ひと通りメンツが揃ってからの物語、ということで、まずは、アテナが再登場する9巻と、物語的にはそれと続いている10巻を読んでみた。
で、率直な感想は、これはかなり不思議なラノベだということ。
というか、ラノベというよりも、まんま、マンガに近いかな。
まず、文章がラノベっぽくない。(←これ、褒めてますw)
地の文と会話の文体が全く違っている。
基本的には、神話、を意識した物語なので、書き方も神話をベースにしている。だから、登場人物の誰かを語り手にするのではなく、文字通り、神話の語り部のような記述が地の文では続く。
だから、正直なところ、最初は、なんだ、このゴツゴツした文体?という感じでかなり抵抗感があったのだけど、実際に物語を読んでいくうちに、ホントに神話のような展開なので、そのデタラメぶりを表現するには、神話のように書かないといけないんだな、と思い始めてきた。
なんというか、ラノベというよりも、西遊記でも読んでるような感じ。
三蔵法師と孫悟空で、あとは、へんてこな妖怪変化が出てくるような物語に近い。
で、神話によく見られるように、展開が結構デタラメ。
神話って壮大な親子喧嘩や兄弟喧嘩だったりすることが多いけど、この物語もそれに近い。で、敵味方の関係が、結構いい加減に入れ替わる。
普通のお話だったら、えー、そりゃ、さすがにないだろうよ!って叫びたくなるような内容でも、神話フォーマットが定着しているので、もう、何でもありという感じになる。
いやー、ホント、デタラメな話だよ。
でも、そのデタラメさが、わかってくると、結構クセになるタイプ。
だから、アニメ版はもっぱら萌え要素というか女子要素を全面に出して、呪法の経口摂取をキスとして教授するところばかり強調していたけど、原作は決してそれだけではないかな。
例のウルスラグナの「戦士」の権能を使って剣による攻撃をするところは、原作では、相対している神の正体について延々と推理を続けるところでもあって、それはそれで薀蓄全開の感じになって面白い。
もっとも、その説明が本当かどうかはわからないけど、でも、盛り上がる。
それから、神は皆、戦国武将のようなところがあって、Fate/Zero的に言えば、セイバーやイスカンダルみたいな連中ばかりで、正々堂々で豪放磊落なところが、妙に劇画っぽいんだよね。そこがマンガっぽいと思ったところ。
むしろ、護堂の同類であるカンピオーネ!、つまり、元人間の神殺しの方がよっぽど、食わせ物揃いで、人騒がせな奴らばかりで、その同類の間での、醜い足の引っ張り合いのようなものが、神と比べて、人間の卑小さやいじましさを表しているようにも見える。
こういうところも、とても神話っぽい。
つまり、カンピオーネ!って、とことん、神話のパロディなんだよね。
文体にしても、内容にしても、展開にしても。
神の話し方なんて、異様に古風だしね。
その原作を、あの、エロいキスだけの物語にしたアニメの方は、そう思うとなかなかに微妙かもしれない。よくもまぁ、あれだけ萌え要素中心に作り替えたな、と。
良くも悪くも、そういうところが、今のアニメの限界なのかもなー、と思った。
ということで、9巻、10巻、どちらも割りと面白かった。
で、その面白さは、アニメとは全然違う面白さという感じがした。
微妙にラノベっぽくもない、変な物語。
そういう意味では二期があると面白そうだな、と思える作品だった。
といっても、さすがに1巻から読む気はしなかったので、ひと通りメンツが揃ってからの物語、ということで、まずは、アテナが再登場する9巻と、物語的にはそれと続いている10巻を読んでみた。
で、率直な感想は、これはかなり不思議なラノベだということ。
というか、ラノベというよりも、まんま、マンガに近いかな。
まず、文章がラノベっぽくない。(←これ、褒めてますw)
地の文と会話の文体が全く違っている。
基本的には、神話、を意識した物語なので、書き方も神話をベースにしている。だから、登場人物の誰かを語り手にするのではなく、文字通り、神話の語り部のような記述が地の文では続く。
だから、正直なところ、最初は、なんだ、このゴツゴツした文体?という感じでかなり抵抗感があったのだけど、実際に物語を読んでいくうちに、ホントに神話のような展開なので、そのデタラメぶりを表現するには、神話のように書かないといけないんだな、と思い始めてきた。
なんというか、ラノベというよりも、西遊記でも読んでるような感じ。
三蔵法師と孫悟空で、あとは、へんてこな妖怪変化が出てくるような物語に近い。
で、神話によく見られるように、展開が結構デタラメ。
神話って壮大な親子喧嘩や兄弟喧嘩だったりすることが多いけど、この物語もそれに近い。で、敵味方の関係が、結構いい加減に入れ替わる。
普通のお話だったら、えー、そりゃ、さすがにないだろうよ!って叫びたくなるような内容でも、神話フォーマットが定着しているので、もう、何でもありという感じになる。
いやー、ホント、デタラメな話だよ。
でも、そのデタラメさが、わかってくると、結構クセになるタイプ。
だから、アニメ版はもっぱら萌え要素というか女子要素を全面に出して、呪法の経口摂取をキスとして教授するところばかり強調していたけど、原作は決してそれだけではないかな。
例のウルスラグナの「戦士」の権能を使って剣による攻撃をするところは、原作では、相対している神の正体について延々と推理を続けるところでもあって、それはそれで薀蓄全開の感じになって面白い。
もっとも、その説明が本当かどうかはわからないけど、でも、盛り上がる。
それから、神は皆、戦国武将のようなところがあって、Fate/Zero的に言えば、セイバーやイスカンダルみたいな連中ばかりで、正々堂々で豪放磊落なところが、妙に劇画っぽいんだよね。そこがマンガっぽいと思ったところ。
むしろ、護堂の同類であるカンピオーネ!、つまり、元人間の神殺しの方がよっぽど、食わせ物揃いで、人騒がせな奴らばかりで、その同類の間での、醜い足の引っ張り合いのようなものが、神と比べて、人間の卑小さやいじましさを表しているようにも見える。
こういうところも、とても神話っぽい。
つまり、カンピオーネ!って、とことん、神話のパロディなんだよね。
文体にしても、内容にしても、展開にしても。
神の話し方なんて、異様に古風だしね。
その原作を、あの、エロいキスだけの物語にしたアニメの方は、そう思うとなかなかに微妙かもしれない。よくもまぁ、あれだけ萌え要素中心に作り替えたな、と。
良くも悪くも、そういうところが、今のアニメの限界なのかもなー、と思った。
ということで、9巻、10巻、どちらも割りと面白かった。
で、その面白さは、アニメとは全然違う面白さという感じがした。
微妙にラノベっぽくもない、変な物語。
そういう意味では二期があると面白そうだな、と思える作品だった。