アインクラッド編の最終回。
可もなく不可もなく、かな。
もちろん、よかったけど。
前回の引きであった、戦慄のラスボスとの戦いがあっさりアバンで終わったのは、わかっていたこととはいえ、ちょっと拍子抜け。
そこから一気にヒースクリフの正体へと向かう。
結局、彼が茅場明彦だったわけだけど。
これも原作既読なので、わかっていた。
だから、前回からの流れで行くと、どういう風に映像として組み込んでいくかな、と思っていて、その感想が、冒頭にある、可もなく不可もなく、という感じ。
いや、これ、原作を読んでも、正直、今一つ盛り上がりに欠けるというか、淡白な終わり方だな、と思ったのは否めないので、それを映像にしても厳しいだろうな、と思っていた。なので、よく頑張ったかな、という感じ。
ただ、ここまでの伏線やエピソードがうまく重ね合わせられることで、最後にキリトがヒースクリフの決闘の申し入れに応えるところは表現できていたように思えた。
原作既読の視点からすると、ここまでの話は、アインクラッドの攻略とキリト/アスナの繋がりを描いたシンプルな話であった第1巻と、その間のサイドストーリーをまとめた第2巻とを、再構成して14話にまとめているので、構成的には結構無理があるように思えたのだけど(なにしろアスナとの急接近がホントに急だとか)、それをうまく使っていたかな。
とりわけ、サチのエピソードがどれだけキリトのその後に影響を与えてしまったかとかね。
この『ソードアート・オンライン』というのは、その創作の経緯から、最初に著者がネットで描き上げたアインクラッド攻略に当たる第1巻をもとに、その話の整合性を後付けでいろいろと書き足して出来上がっている話なので、だから、このアインクラッド編だけで、何だか説明不足!って思ってしまっても仕方がないところがある。
そういう意味では、
「茅場明彦が、アインクラッドをつくることで、本当にやりたかったことは何か?」
を探求するのが、その後のSAOの物語の通奏低音のようなものだから。
で、もっと言えば、その「やりたかったこと」の具体的な現れの一つが、『アクセル・ワールド』の世界だと思っている。というか、そういう解釈が一番、読者や視聴者にとっては「わかりやすい」。
(だから、もちろん、これが正解だとまでいうつもりはない。)
そういう意味で、電撃文庫が、まずはAWの方をアニメにして、それから1クール遅れでSAOを開始したのは、AW/SAOの世界に新たに親しんでもらえるには、上手い構成だと思ってる。
なんといっても、AWの話も、結局、加速世界はどうしてできたのか、その「造物主=グランド・マスター」の意図は何だったのか?という方向に向かっていて、その話は、必然的に、加速世界の雛形になったVR世界は何か?という問につながり、そして、それはAWの中でハルユキがナーブギアにまで辿り着くように、基本的にはSAO、というようりも、茅場明彦の意図にまで戻るんだよね。
で、多分、次回の15話で説明はあると思うけど、茅場明彦はこのアインクラッド編の結末の一つとして、アインクラッド世界のシステムのコアに当たるソフトウェアを公開して世界中のサーバーに勝手にダウンロードさせてしまう。
つまり、アインクラッドで実験したVR世界の「種」を世界中にばらまいてしまう。
で、その種が勝手に世界中で芽吹いてしまって、その結果生じるのが、次回のフェアリィ・ダンス編以後の、新たなVR世界の登場、ということになる。
要するにオープンソースのLinuxみたいなことを茅場はしてしまったので、その後、ユーザーの欲望をもとに、アインクラッドというデスゲームの悪夢があったにも拘わらず、オンラインVRゲームは、どんどん誕生してしまう。
いわば茅場明彦の亡霊が新たなVRゲームが生まれるたびに見え隠れしてしまう。
一応、原作設定では、攻殻機動隊的な「ゴースト」のようなものをスキャンデータとして取り込んで、茅場は、肉体的には死んだけど、精神的にはネットの中で生きている、みたいな扱いだったと思う。だから、ホントに「亡霊」がいるようなものになる。
で、その茅場の「亡霊」に対して、その意図を汲んでいこうとするのが、あんなデスゲームに関わった後でも、キリトがVRゲームに関わり続けていく動機なんだよね。というか、みずから、VRゲームの被験者になりながら、ゲーム開発のエンジニアになろうとするわけだから。
(このあたりのキリト設定が、AWの制作者はキリトじゃね?という憶測を作っていく。)
だから、ざっくり言っちゃうと、SAOという物語は、
茅場がホントにしたかったことは何か?について
その好敵手として認められたキリトが、
茅場の亡霊たるVRゲームを通じて探求を続けていく、
というミステリーなんだよね。
まぁ、前に読んでたネギま!的に言うと、
始まりの魔法使いたる茅場の意図はどこにあったのか?
その起源の謎をずっと探求していく物語、それがSAO。
実はAWもその一つとして数えられていく。
たとえば、VRには、単なるゲームとして開発されるだけでなく、医療用としても開発されていく側面があり、それは今後SAOでもAWでも扱われる。
もちろん、このあたりは、作者の後付けの説明だと言ってしまうこともできるし、実際、最初にSAOの第1巻にあたる小説をネットにアップした時は、ここまで引っ張ることになるとは思っていなかったのだろうけど、でも、そういうことだよね、きっと。
なので、今回のSAOの14話でいろいろと説明が足りなくないか?、と言ってもそれは詮ないことになる。
なぜなら、アインクラッドは、その後のSAO/AWサーガの序章にすぎないわけだから。
この14話を見て、よくわかんねぇ?、と感じた疑問の答えを探すのが、SAO/AWの物語となるのだから。
人によってははぐらかされたという思いを持ってしまうかもしれないけれど。
でも、そういうこと。
要するに、キリトは、茅場に、オレの意図を見ぬいてみろ?と呪いをかけられてしまった。その呪いの解除を試みるのがこれからの物語。
・・・といっても、原作もこれから長いし(というか、未完だしw)。
素直に付き合っていくしかないかなぁ、と思っている。
あー、だからその意味では、AWはあと3巻ぐらいでもしかしたらさくっと終わる事ができるかもしれないけど、SAOはいろいろと理屈をつけて、延々と書き継がれてしまうような気がするかな。
SAOはそういう終わらない物語なんだよね、きっと。
可もなく不可もなく、かな。
もちろん、よかったけど。
前回の引きであった、戦慄のラスボスとの戦いがあっさりアバンで終わったのは、わかっていたこととはいえ、ちょっと拍子抜け。
そこから一気にヒースクリフの正体へと向かう。
結局、彼が茅場明彦だったわけだけど。
これも原作既読なので、わかっていた。
だから、前回からの流れで行くと、どういう風に映像として組み込んでいくかな、と思っていて、その感想が、冒頭にある、可もなく不可もなく、という感じ。
いや、これ、原作を読んでも、正直、今一つ盛り上がりに欠けるというか、淡白な終わり方だな、と思ったのは否めないので、それを映像にしても厳しいだろうな、と思っていた。なので、よく頑張ったかな、という感じ。
ただ、ここまでの伏線やエピソードがうまく重ね合わせられることで、最後にキリトがヒースクリフの決闘の申し入れに応えるところは表現できていたように思えた。
原作既読の視点からすると、ここまでの話は、アインクラッドの攻略とキリト/アスナの繋がりを描いたシンプルな話であった第1巻と、その間のサイドストーリーをまとめた第2巻とを、再構成して14話にまとめているので、構成的には結構無理があるように思えたのだけど(なにしろアスナとの急接近がホントに急だとか)、それをうまく使っていたかな。
とりわけ、サチのエピソードがどれだけキリトのその後に影響を与えてしまったかとかね。
この『ソードアート・オンライン』というのは、その創作の経緯から、最初に著者がネットで描き上げたアインクラッド攻略に当たる第1巻をもとに、その話の整合性を後付けでいろいろと書き足して出来上がっている話なので、だから、このアインクラッド編だけで、何だか説明不足!って思ってしまっても仕方がないところがある。
そういう意味では、
「茅場明彦が、アインクラッドをつくることで、本当にやりたかったことは何か?」
を探求するのが、その後のSAOの物語の通奏低音のようなものだから。
で、もっと言えば、その「やりたかったこと」の具体的な現れの一つが、『アクセル・ワールド』の世界だと思っている。というか、そういう解釈が一番、読者や視聴者にとっては「わかりやすい」。
(だから、もちろん、これが正解だとまでいうつもりはない。)
そういう意味で、電撃文庫が、まずはAWの方をアニメにして、それから1クール遅れでSAOを開始したのは、AW/SAOの世界に新たに親しんでもらえるには、上手い構成だと思ってる。
なんといっても、AWの話も、結局、加速世界はどうしてできたのか、その「造物主=グランド・マスター」の意図は何だったのか?という方向に向かっていて、その話は、必然的に、加速世界の雛形になったVR世界は何か?という問につながり、そして、それはAWの中でハルユキがナーブギアにまで辿り着くように、基本的にはSAO、というようりも、茅場明彦の意図にまで戻るんだよね。
で、多分、次回の15話で説明はあると思うけど、茅場明彦はこのアインクラッド編の結末の一つとして、アインクラッド世界のシステムのコアに当たるソフトウェアを公開して世界中のサーバーに勝手にダウンロードさせてしまう。
つまり、アインクラッドで実験したVR世界の「種」を世界中にばらまいてしまう。
で、その種が勝手に世界中で芽吹いてしまって、その結果生じるのが、次回のフェアリィ・ダンス編以後の、新たなVR世界の登場、ということになる。
要するにオープンソースのLinuxみたいなことを茅場はしてしまったので、その後、ユーザーの欲望をもとに、アインクラッドというデスゲームの悪夢があったにも拘わらず、オンラインVRゲームは、どんどん誕生してしまう。
いわば茅場明彦の亡霊が新たなVRゲームが生まれるたびに見え隠れしてしまう。
一応、原作設定では、攻殻機動隊的な「ゴースト」のようなものをスキャンデータとして取り込んで、茅場は、肉体的には死んだけど、精神的にはネットの中で生きている、みたいな扱いだったと思う。だから、ホントに「亡霊」がいるようなものになる。
で、その茅場の「亡霊」に対して、その意図を汲んでいこうとするのが、あんなデスゲームに関わった後でも、キリトがVRゲームに関わり続けていく動機なんだよね。というか、みずから、VRゲームの被験者になりながら、ゲーム開発のエンジニアになろうとするわけだから。
(このあたりのキリト設定が、AWの制作者はキリトじゃね?という憶測を作っていく。)
だから、ざっくり言っちゃうと、SAOという物語は、
茅場がホントにしたかったことは何か?について
その好敵手として認められたキリトが、
茅場の亡霊たるVRゲームを通じて探求を続けていく、
というミステリーなんだよね。
まぁ、前に読んでたネギま!的に言うと、
始まりの魔法使いたる茅場の意図はどこにあったのか?
その起源の謎をずっと探求していく物語、それがSAO。
実はAWもその一つとして数えられていく。
たとえば、VRには、単なるゲームとして開発されるだけでなく、医療用としても開発されていく側面があり、それは今後SAOでもAWでも扱われる。
もちろん、このあたりは、作者の後付けの説明だと言ってしまうこともできるし、実際、最初にSAOの第1巻にあたる小説をネットにアップした時は、ここまで引っ張ることになるとは思っていなかったのだろうけど、でも、そういうことだよね、きっと。
なので、今回のSAOの14話でいろいろと説明が足りなくないか?、と言ってもそれは詮ないことになる。
なぜなら、アインクラッドは、その後のSAO/AWサーガの序章にすぎないわけだから。
この14話を見て、よくわかんねぇ?、と感じた疑問の答えを探すのが、SAO/AWの物語となるのだから。
人によってははぐらかされたという思いを持ってしまうかもしれないけれど。
でも、そういうこと。
要するに、キリトは、茅場に、オレの意図を見ぬいてみろ?と呪いをかけられてしまった。その呪いの解除を試みるのがこれからの物語。
・・・といっても、原作もこれから長いし(というか、未完だしw)。
素直に付き合っていくしかないかなぁ、と思っている。
あー、だからその意味では、AWはあと3巻ぐらいでもしかしたらさくっと終わる事ができるかもしれないけど、SAOはいろいろと理屈をつけて、延々と書き継がれてしまうような気がするかな。
SAOはそういう終わらない物語なんだよね、きっと。