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白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

翠星のガルガンティア 第13話 『翠の星の伝説』

2013-07-01 14:08:30 | ガルガンティア
なーんか、型通りのラスト、しかも駆け足のラストでガッカリ。

ホントに残念。
嫌な予感はしていたのだけど、
やっぱり失速してしまった。。。

もっと上手くやる方法はあったと思うのだけどな―。

結局、チェインバーが全てを持って行って終わり。
しかも(多分)自爆。。。

まぁ、残骸は海底に残っていて、後にレドとピニオンたちにサルベージされるのかもしれないし、もっといえば、チェインバーの本体はAIシステムだから、そのコアプログラムさえあれば再起動は可能、ということなのかもしれないけれど。

でも、その場合でも、再起動だから、レドとのやり取りの記録(記憶)も初期化されている、ってことなんだろうけどね。
(なんか、なのはのリインフォースみたい。)

要するに終わってみたら、一応はレドの成長物語。
そして、その成長を見届ける役割が、パイロット支援啓発インターフェイスシステムとしてのチェインバーの役割だった、ってことで。

よくいえば、ぼっちゃんが巣立つのを見届けた執事が、
主君の敵と同士討ち、って感じの物語。

・・・と要約しちゃうと、確かにいい話なんだけどね。

でもさー、

やっぱり、いろんな背景事情、すっ飛ばしすぎ!
それに、都合よく物語をもって行き過ぎ!
キャラ多いのに内面の掘り下げがないから、最終2話の各キャラの動きは理解不能!
クーゲル、便利に使われすぎ!
ヒディアーズのイカ人間設定、スルーされ過ぎ!
クーゲル教団?がいかにも唐突!
ラケージもいくら何でもキャラ変わりすぎ!
ピニオン・・・
ガルガンティア船団、殺生を禁止していたはずなのに、最後、主砲?打ち過ぎ!

・・・って、具合に、なんか、もう、構成、めちゃくちゃ過ぎるよ。

こんなハチャメチャな構成であるにもかかわらず、これが良作とか言ってる奴らって、一体何見てんだ?

キャラがエロくて、
ロボの戦闘がかっこよくて、
キャラが、何だかよくわかんないけど、決め台詞をはけばいいのか。

そんなの、アホすぎるだろ。

その都度の画面になんか勢いがあればいいってんじゃ。
そんなの、実況の盛り上がりにはいいかもしれないけれど、
物語としては超・破綻!だろ。

あー、もう少し、ちゃんとした展開を期待していたんだけどな―。
とにかくどれもこれも、心理も、設定も、やり取りも、めちゃくちゃ過ぎる。

でも、まぁ、キャラとかロボとかセリフとかは、見る側がそれを求めてるから仕方ない!と言われれば了解できるけど、

でもねー、

なんだろうね、
この暴かれた世界の秘密に肉薄するのを拒む物語の流れは。

虚淵作品だから、ってわけではないけど、これは『サイコパス』の時にも感じたこと。


シビュラシステムやイカ人間製造という、世界の理が明らかにされても、その事自体はただ単に、主人公たちに「強烈な衝撃」を与えるだけの役割しか物語的にもたず、主人公以下登場人物たちは、だれも、その世界の理としてのシステムには何ら関わろうとしない。

そういう社会システムは所与のもの、つまり、何があろうと変えられない定数としてあるかのように扱ってしまう。

この「世界設定」のスルーっぷりには、驚く。
そこに何らかの形で関わろうとするからこそのドラマツルギーじゃないの?

そのスルーっぷりから感じるのは、そんなこと、俺達には関係ないじゃん、って気分しか伝わってこない。

なんて言うんだろう。

はなから、ゲームマスターにかなうわけないじゅない、と思っているというか。

そういう意味で言うと、チェインバーが最後に相打ちになるにしても、その相手は、たかだが上官機のストライカーなんてショボイ話ではなく、

イカ人間側の誰か、あるいは、アヴァロンの誰か、でもいいけど、
とにかく、もう少し、世界のシステム側にいる奴との接敵からやむなく生じたことでないとやってられない、って感じがする。

だって、かつての上官の愛機が暴走して何だか怪しげな教団を作って危ない奴になってしまって、それを叩くために動く、って、どんだけショボイ、ラスボス戦だよ、って思うでしょ。

あーあ、もうマジ残念。

ラゲージにしてもピニオンにしても行動が突然すぎるし。

簡単にいうと、1クールに詰め過ぎた結果、物語の進行上必要な情報をほとんど途中で描くことができなかったのが失敗の原因なんだろうな。

でなければ、こんな薄っぺらな物語にならなかっただろうに。

ホント、チェインバー、これじゃ、無駄死にだよ。

もの凄く良い作品になり損ねたわけだから。

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