いやー、びっくり!
ファイナルシーズンのフィナーレにふさわしい大団円で超・満足。
というか、西尾維新、凄いなー。
多分、何をかいてもネタバレになってしまいそうなので、まずはスペース、空けときます。
とにかく、何が凄いかって、ファイナル・シーズン、というか、セカンド・シーズン以後の伏線や謎の全てを回収する着地点を見出した西尾維新の語りの妙。
これならば、セカンド・シーズンのアニメ化が『花物語』だけ外された理由もわかるし、逆に、この『終物語(下)』が出てからおもむろにアニメ化されるのもわかる。なぜなら、時系列的にそれが一番整合的だから。
裏返すと、『花物語』が、『傾物語』にあとに来たのは、あそこで一回、阿良々木くんたちが卒業した世界を描いておくことで物語構成上の保険をかけておかないと、その後の悪魔のような展開、つまり、八九寺の成仏や、千石の蛇神化、貝木の殺害、影縫の失踪、あたりがあまりに重くなってしまうから、ってことだったんだろうな、と。
それにしても、セカンドからここまでの時系列が込み入った展開には驚いたし、それらの入り組んだ構成がなるべくしてなっていた、というのが凄いなー、と。
・・・と、こんな感じで書いていると、周縁的なことばかり書き続けて本筋に入れそうにないから、いきなり、本質的なネタバレをすると、
忍野扇は、阿良々木暦が生み出した怪異だった!
ということに尽きる。
つまり、ある意味で、セカンドシーズンに入ってから、というか、正確には、『鬼物語』以後の展開は、基本的に、阿良々木くんの、いわば自作自演だった、ってことになる。
普通ならなんだそれ?、ってことになるのだが、そう感じさせないで納得させてしまうところが西尾維新のすごいところ。
というか、こんなオチがついても、ああ、それはそうかもな、と思わせられるところが凄い。
まぁ、そんな展開は何重にも伏線を張っておかないと難しいわけだし、その多くは、実は、『終物語』の上巻や中巻で示されていた、という点では、大分後出しジャンケンのようなところもあるのだけど。
けれども、たとえば、個人の自意識が怪異を生み出してしまう、というのは、セカンドの第一作である『猫物語(白)』で、羽川を例にして既に示されていた。あるいは、後出しジャンケン、という構成については、そもそも、セカンド以降は時系列がもともとメチャクチャな構成にされているから、『終物語』になってから過去編に戻っても大して違和感はなかった。なにせ、忍がタイムトラベルを実現させてしまうようなことまで既にやってしまっているのだから。
裏返すと、『終物語』の上巻で、どうして今更、阿良々木くんの過去話をしなくちゃいけないのか、とか、中巻で、どうして(というか、実は満を持して?)猫白の裏側で起こっていた話を語ったのか、というのも、全ては、扇=阿良々木くんが全ての元凶であったからなんだよね。
唐突にみえた阿良々木くんの両親が警察官という設定も、これならば納得がいく。警察官の家庭ゆえ、阿良々木家では「正義」を子供の頃から考えないではいられない環境であり、その結果、「正義」を巡る自問自答や自責の念が自ずから阿良々木くんの中で累積し、結果として、忍野扇という怪異を生み出してしまったわけで。
そういう、あー、あそこの記述は、ここで生きてくるのか、というものが、今回の『終物語(下)』ではてんこ盛り。
いわば、セカンドシーズン以後の「正解」が示されたものだった。
その上、大ホームランwなのは、八九寺を地獄から救い出して、あまつさえ北白蛇神社の神様に据えてしまったこと。
いやー、これは、まいったw
やっぱり八九寺が登場すると、この作品は締まるw
それにしても、八九寺のメタ発言属性が、まさか、死後の世界での道案内役として生きてくるとは思わなかったなぁ。。。
まぁ、怪異も、タイムトラベルも、あるいは、多分、ブラックホール、ダークマター、もありの世界なのだから、そりゃ、死後の世界ぐらい出ても、もう驚かないよね。というか、感覚が麻痺にされていたのには素朴に驚かされたw
まぁ、あとは、忍野メメのことや、臥煙さんのことや、忍のことや、羽川のことや、月火のことや、斧乃木ちゃんのこととか、いろいろと書きたいことはあるのだけど、とりあえず、一旦ここで終えておく。
多分、もうちょっと落ち着いたらまた書くと思うけど。
しかし、突き詰めると、この『終物語(下)』はファイナル・シーズン最初の『憑物語』からの直繋がりなんだよね。間に3冊も挟まってしまったから、すっかり忘れていたけどw
そして、ポスト八九寺が斧乃木ちゃんだったってことを思うと、『憑物語』も良く出来ていたんだよねー。
ということで、とりあえず一旦終了。
いやー、面白かった。
大満足!
ファイナルシーズンのフィナーレにふさわしい大団円で超・満足。
というか、西尾維新、凄いなー。
多分、何をかいてもネタバレになってしまいそうなので、まずはスペース、空けときます。
とにかく、何が凄いかって、ファイナル・シーズン、というか、セカンド・シーズン以後の伏線や謎の全てを回収する着地点を見出した西尾維新の語りの妙。
これならば、セカンド・シーズンのアニメ化が『花物語』だけ外された理由もわかるし、逆に、この『終物語(下)』が出てからおもむろにアニメ化されるのもわかる。なぜなら、時系列的にそれが一番整合的だから。
裏返すと、『花物語』が、『傾物語』にあとに来たのは、あそこで一回、阿良々木くんたちが卒業した世界を描いておくことで物語構成上の保険をかけておかないと、その後の悪魔のような展開、つまり、八九寺の成仏や、千石の蛇神化、貝木の殺害、影縫の失踪、あたりがあまりに重くなってしまうから、ってことだったんだろうな、と。
それにしても、セカンドからここまでの時系列が込み入った展開には驚いたし、それらの入り組んだ構成がなるべくしてなっていた、というのが凄いなー、と。
・・・と、こんな感じで書いていると、周縁的なことばかり書き続けて本筋に入れそうにないから、いきなり、本質的なネタバレをすると、
忍野扇は、阿良々木暦が生み出した怪異だった!
ということに尽きる。
つまり、ある意味で、セカンドシーズンに入ってから、というか、正確には、『鬼物語』以後の展開は、基本的に、阿良々木くんの、いわば自作自演だった、ってことになる。
普通ならなんだそれ?、ってことになるのだが、そう感じさせないで納得させてしまうところが西尾維新のすごいところ。
というか、こんなオチがついても、ああ、それはそうかもな、と思わせられるところが凄い。
まぁ、そんな展開は何重にも伏線を張っておかないと難しいわけだし、その多くは、実は、『終物語』の上巻や中巻で示されていた、という点では、大分後出しジャンケンのようなところもあるのだけど。
けれども、たとえば、個人の自意識が怪異を生み出してしまう、というのは、セカンドの第一作である『猫物語(白)』で、羽川を例にして既に示されていた。あるいは、後出しジャンケン、という構成については、そもそも、セカンド以降は時系列がもともとメチャクチャな構成にされているから、『終物語』になってから過去編に戻っても大して違和感はなかった。なにせ、忍がタイムトラベルを実現させてしまうようなことまで既にやってしまっているのだから。
裏返すと、『終物語』の上巻で、どうして今更、阿良々木くんの過去話をしなくちゃいけないのか、とか、中巻で、どうして(というか、実は満を持して?)猫白の裏側で起こっていた話を語ったのか、というのも、全ては、扇=阿良々木くんが全ての元凶であったからなんだよね。
唐突にみえた阿良々木くんの両親が警察官という設定も、これならば納得がいく。警察官の家庭ゆえ、阿良々木家では「正義」を子供の頃から考えないではいられない環境であり、その結果、「正義」を巡る自問自答や自責の念が自ずから阿良々木くんの中で累積し、結果として、忍野扇という怪異を生み出してしまったわけで。
そういう、あー、あそこの記述は、ここで生きてくるのか、というものが、今回の『終物語(下)』ではてんこ盛り。
いわば、セカンドシーズン以後の「正解」が示されたものだった。
その上、大ホームランwなのは、八九寺を地獄から救い出して、あまつさえ北白蛇神社の神様に据えてしまったこと。
いやー、これは、まいったw
やっぱり八九寺が登場すると、この作品は締まるw
それにしても、八九寺のメタ発言属性が、まさか、死後の世界での道案内役として生きてくるとは思わなかったなぁ。。。
まぁ、怪異も、タイムトラベルも、あるいは、多分、ブラックホール、ダークマター、もありの世界なのだから、そりゃ、死後の世界ぐらい出ても、もう驚かないよね。というか、感覚が麻痺にされていたのには素朴に驚かされたw
まぁ、あとは、忍野メメのことや、臥煙さんのことや、忍のことや、羽川のことや、月火のことや、斧乃木ちゃんのこととか、いろいろと書きたいことはあるのだけど、とりあえず、一旦ここで終えておく。
多分、もうちょっと落ち着いたらまた書くと思うけど。
しかし、突き詰めると、この『終物語(下)』はファイナル・シーズン最初の『憑物語』からの直繋がりなんだよね。間に3冊も挟まってしまったから、すっかり忘れていたけどw
そして、ポスト八九寺が斧乃木ちゃんだったってことを思うと、『憑物語』も良く出来ていたんだよねー。
ということで、とりあえず一旦終了。
いやー、面白かった。
大満足!