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白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

【推しの子】 第164話 『終幕』 感想2:結局、この作品のヒロインはあかねだった、もっとも悲劇のヒロインだったけど。。。うーん。。。

2024-10-31 11:43:11 | 推しの子
感想1感想3もあります)

この回の「終幕」を見る限り、この物語のヒロインは、あかね、だったってことだよね。

だって、最後までアクアの本心を理解して、彼の意図に寄り添って、時にはそれを先取りしながら「尽くして」きたのは、あかね、だったから。

じゃ、ルビーとかなはどうだったかといえば。

ルビーについては、さりなの転生であることがわかった時点で、文字通り、さりなの「生まれ変わり」として、念願のアイドルになり続けることを願う対象でしかなかった。

アクアからすれば、ルビーは、献身の対象であり、吾郎の記憶からすれば、ある意味、贖罪の対象だったってことで。

で、かなは、アクアからすれば、最後まで意図的に蚊帳の外に置くことで、幼少時に出会ったときの「太陽」の面影を残したサンクチュアリだったのだろうな。

かなは、あくまでも癒やしの空間だった。

アクアにとっての「かな」は、吾郎にとってのアイのポジションをしめていたというわけで。

その意味で、かなは、アクアにとってのアイドルだった。

ただ、こんな感じで、ルビーもかなも、アクアからは一歩距離が置かれたまま、アクアの死を迎えたことになる。

対して、あかねは、彼女の感の良さと頭の良さから、アクアからすれば、気が付かなくていいことまで気がついてしまう、その意味で「便利な女」だった。

だから、途中で、あかねを利用対象としてそばに置くようになったわけだけど、一方のあかねは、アクアの本心に近づけば近づくほど、アクアのことが放っておけなくなった。

多分、あかねだけが、物語の全体を通じて、丁寧に心の変遷が描かれていた。

それは、あかねが頭のいいキャラとして登場して、彼女の独白を通じて、何を考え、何を憂えているか、その都度描かれてきたから。

正直、そういう描写はルビーやかなにはほとんどなかった。

ルビーはただ、アイが大好き、先生(吾郎)が大好き、アクアが大好き、という感情を示してきただけ。

それでも、ルビーの場合は、前世の吾郎への思慕のことがあったから、アクア大好き!も理解できたけど。

かなの場合は、どうしてアクアに惹かれたのか、そこは今ひとつ、不明。

その意味では、完全に幼馴染キャラになっていたよね。

だから、こう見てくると、もともと、あかね、が浮上してもおかしくない話だったわけだけど、でも、それだと、アクアの罪悪感が拭えなかった。

そういう意味で、恋愛物語としては破綻していたから、この「アクアの死」の結末は、全てを円満に解決するには仕方がない着地点だったのかな、と思い始めている。

でも、まさか、ホントにアクアが死ぬとは思ってなかったけどね。。。

もちろん、物語の「結構」としては、まだ逆転の話はあり得るのだけど。

それは、また次にでも。
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