あれから2ヶ月。
この品種にしては最上の生育振りです。
天葉は力を増し紺地も多く一回り大きく育ちそう。
というかその前の葉はやはり派手柄だったのですね。
というかよくよく見ればこの木には時々逆三光中斑(第二層のみ紺地)と
時々深覆輪(第三層のみ紺地)の芸が二重構造的に現れている感じです。
羆や建国殿でも紺覆輪が切れ切れになることはよくありますし
いつもこのパターンを踏まえているのであれば
時おり派手に見える葉が出たとしても
そのまま派手になってしまうことはないので
比較的冷静に見ていられるとしたものです。
それにこの芸にプラスして紺地を破って虎斑を現したり
一部腰斑を打ったりするところなどまさに羆を彷彿とさせるものがあります。
ということはこれの親木に当たる建国の月はもしかしたら羆から変わったものかなと思ったり。
この仔もそのセオリーを踏まえていれば次はしっかりした紺中通しで出てくれるかも。
それじゃこっちの仔はとなると今のところ正体不明です。
親木の建国の月からさえ柄抜けで泥根なんて出たことがないし
この仔の柄がどんな進展を見せてくれるのかちょっと楽しみです。
ところでピートモスを使っての植え替えは手順がミズゴケ植えとは逆になってしまいます。
ミズゴケでアンコを作りそれに根を跨らせ
その上から長いミズゴケで巻くのは理にかなっていてやり易いのですが
最初に手のひらに長いミズゴケを置きそこに根を上にして逆さまに蘭を乗せ
根にピートモスを盛って最初に手のひらに敷いていた長いミズゴケで巻く
というやり方は手順があべこべです。
そのやりにくさと引き換えに相応のお土産がないとやってみようという方は皆無でしょう。
それでも近頃はようやくコツを覚えたというか綺麗にできるようになりました。
そうなると昨年春に下手に植えたのが気になります。
そんなに時間もありませんので見て見ぬ振りをするしかありませんが。
ということでヘタに植え込んだこれは植え替えてみました。
今まで根のよく出来ない木でしたがこんな感じであれば大満足です。
ついでについ悪い癖が出てこの仔を外してしまいました。
この木にはまだ花芽跡がほとんどありませんからまた仔が出てくれるでしょう。
この仔は上記のセオリー通りであれば
次の天葉はしっかりした紺地のある覆輪になってくれるはず。
・・・次の天葉が出ればの話ですが~~
今までこれで何度失敗したことか~
いつか「私、失敗しませんから」とか言ってみたいものです。