イヌコリヤナギの綿毛(柳絮)
<ヤナギ科ヤナギ属>
日当たりのいい川岸、
湿地、丘陵などの湿った場所に生える落葉低木。
よく分岐する。
枝は無毛で、細くまっすぐに伸び、
やや光沢のある緑褐色~紅紫色。
冬芽は
やや扁平な長卵形で帽子状の1個の鱗片に包まれている。
花芽は葉芽より大きい。
若葉は黄緑色~紅色で、ふちは裏面に強く巻く。
成葉は対生、時に互生し、
狭長楕円形。表面は濃緑色、裏面は粉白色。
葉に先だって、
尾状花序を斜めにまたは開いてだす。
葯は濃紅色で、黄色い花粉を出した後、黒くなる。
雄花の子房は卵形で白い綿毛が密生する。
風が吹くと白い綿毛が川の上を飛んで行った。
<俳句歳時記>春
柳絮(りゅうじょ)
[柳の絮(わた)、柳の花、柳絮飛ぶ]
さながらに柳絮吹雪の虚空かな 福田 蓼汀
柳絮とぶひかりの時の過ぎゆくに 高嶋 茂
力餅食べて柳絮を掴みけり 堀口 星眠
柳絮飛び飛ぶ満月の人の中 川端 展宏