ヒメナベワリ(姫鍋割)
<ビャクブ科 ナベワリ属>
山地の林内や林の縁にはえる多年草。
和名の由来は、
毒草で舐めると舌が割れるようだからと、
「舐め割り」が転じてナベワリとなったそうだ。
ナベワリより小さいのでヒメナベワリと名づけられたそうなのだが・
本来のナベワリは私はまだ見たことがない。
一見、ホウチャクソウなどと見間違う葉をしている。
牧野庭園にて
ムラサキ
<ムラサキ科ムラサキ属>
万葉集に出てくる額田王の
「あかねさす紫野行き標野行き野守は見ずや君が袖振る」
があるのでどんな花が咲くのか気になっていた。
たぶん地味な花だろうとは思っていた。
花は白色でまん中がへこんでいるワスレナグサに似ている。
根が太く紫色で、
昔から染料として使われた。
牧野庭園にて
ハリエンジュ(ニセアカシア)
<マメ科ハリエンジュ属>
葉は奇数羽状複葉。
葉のわきに長さ10~15センチの房状の総状花序を垂らす。
芳香のある白い蝶形花を開く。
豆果は長さ5~10センチの線状長楕円形。
種子は黒褐色。
ミズキ
<ミズキ科ミズキ属>
山地にはえる落葉高木。
枝を扇状に四方に広げ、階段状の独特の樹形になる。
枝先の散房花序に小さな白い花を密につける。
果実は黒く熟す。
和名の水木は樹液が多く、
特に春先に枝を折ると水のような樹液がしたたる。
ホタルカズラ
<ムラサキ科イヌムラサキ属>
日当たりの良い乾いた山地に生える多年草。
開花後、根元から横に這う枝を伸ばして、
新しい株を作る。
葉は狭長楕円形。
青紫の鮮やかな花をつける。
和名は蛍蔓の意味で、花の色を蛍の光にたとえた。
下は園芸品の我が家の植木鉢で何年も咲いている蛍蔓。
ヒトリシズカ
<センリョウ科センリョウ属>
山地の林下に生える多年草
茎は直立し、茎の先に4枚の葉が輪生状に対生し
白色の穂状の花を1個たてる。
まだ出たての頃は葉が薄茶色
フタリシズカ
<センリョウ科センリョウ属>
茎の先に数個の穂状花序をだし、
小さな白い花を点々とつける。
<俳句歳時記>春
一人静(ひとりしずか)
花穂ひとつ一人静の名に白し 渡辺 水巴
きみが名か一人静といひにけり 室生 犀星
逢ひがたく逢ひ得し一人静かな 後藤 夜半
<俳句歳時記>春
二人静(ふたりしずか)
一人より二人静の花の閑 飴山 実
ふたりしづかひとりしづかよりしづか 川崎 展宏
ジュウニヒトエ
<シソ科キランソウ属>
花が重なって咲く様を宮中の礼装の十二単に見立てたもの。
林の中などに見られる多年草。
花茎の先に何段も輪生して穂状につき、
下から咲き上がる。
よく似たものに園芸品のアジュガがある。
西洋十二単または、西洋キランソウとも言う。
アジュガ
シソ科キランソウ(アジュガ)属
キランソウ
<シソ科キランソウ属>
茎が地面を這い、ロゼッタ状の葉が放射状につく。
葉のわきに濃紫色の口唇形の花をつける。
別名ジゴクノカマノフタ