
日経ビジネスの特集で、ブラジル企業についての記述があり、国策企業であるペトロブラス、リオドセ、エンブラエル、ブラデスコと言った名前に接して懐かしくなった。
当時も健在であったが、大変な変化を遂げているのである。
興味を引いたのは、航空機製造会社エンブラエルのことで、小型ジェット機製造でカナダのバンバルディアを抜いて、航空機製造で、ボーイングとエアバスに次ぐ、世界第3位に躍進したと言うのである。
私がブラジルにいた時、エンブラエルのプロペラ小型旅客機バンレイランテスEMB110が飛んでいて、リオやサンパウロから地方に行く短距離の旅行に乗ったが、ブラジル製の飛行機と言うので何となく不安を感じた記憶がある。
この日経ビジネスの記述で、航空業界での「ハブ・アンド・スポーク」システムの衰退で、大きなターミナル空港をハブ空港にして路線網を引くと言う旧来のシステムよりも、拠点間を単独に直結するダイレクト方式の進展で、小型旅客機需要が拡大し、その波に乗った結果だと言うことが分かった。
一時経営危機に陥って倒産寸前まで行ったが民営化され仏ダッソー社の資本参加によって立ち直り、新しく開発した50人乗りのエンブラエルERJ145や35人乗りのERJ135が好調に売れているのである。
キム&モボルニュの「ブルー・オーシャン戦略」等の経営学書で、アメリカのサウスウエスト航空の革新的な経営による快進撃を紹介しているが、この会社の経営のポイントが、徹底した合理化とスピード、サービスと同時に、ハブ空港システムを排除した2地点間の頻繁なフライトなのである。
徹底的な合理化経営を推進して、航空運賃の価格破壊を行って、赤字で呻吟する競合の大手航空会社を駆逐してしまった。
サウスウエストは、ボーイング737で全機種揃えているが、このような航空業界の革命的変化が展開するにつれて、他の欧米の航空会社が、エンブラエルの小型ジェット機の顧客となって需要が拡大している。
このERJ145は入りに面した左側は一列、反対側は2列の可なり座席がしっかりしたジェット機で、ヨーロッパでの都市間移動時に、シティ・ホッパーと言う感じで何度か乗った経験がある。
ボーイングもエアバスも小型機に力を入れたようだが、大型機を小型にした感じで、小型機専門メーカーの徹底的な工夫と拘りに勝てなかったようである。
最近、アメリカの地方に行って空を飛んでいないので分からないが、ヨーロッパでは、大小取り混ぜて多くの空港があり、都市間の航空連絡が頻繁であり、旅客数もそんなに多くないので、乗客数120人以下の小型ジェット旅客機が頻繁に飛んでいる。
そして、その航空運賃が結構安い。
私は、全日空やJALが経営悪化で苦しんでいるが理由は簡単で、世界の航空業界の常識に反した経営をしているからである。
何故かというと、地方空港間の路線サービスが少なく、また、地方空港からハブへの、或いは、地方空港を結ぶローカル線の運賃が異常に高く、その路線に競争相手がなければ千載一遇のチャンスとばかり高くして下げないことである。
北海道内をローカル移動する運賃が千歳から羽田までの安い運賃より高いのは異常だと思わない感覚である。
運賃は国交省が決めているのなら、国がバカだとしか言いようがない。
このブログで、坂村健教授の話を引用して、「富山プートラム」が、儲からないからサービス本数を減らしたのを逆に本数を増やして使い易くする等、老人や障害者などの利便性を向上して顧客でなかった顧客を取り込んで増収を図り黒字化した話を書いた。
サウスウエスト航空の経営方式を勉強して徹底的に地方路線の合理化を図って、運賃を安くし航空便数を増やして顧客を掘り起こすこと、誰も喜んで乗らないような路線を何時までも維持していても駄目である。
都市間移動で飛行機で飛ぶと新幹線より安い、そんなことは簡単に出来るはずだが、国交省がそれを妨げているのなら、観光立国などと言う看板は外すべきである。日本で一番価格破壊していないのは、交通運賃で、運輸行政の貧困度は世界で群を抜いている。
サウスウエスト航空方式を導入して経営合理化を図り地方都市間の航空需要を掘り起こせば必ず業績は向上する筈で、まず、損して得取れと言う戦略である。
ブラジルの話が飛んでしまったが、これもグローバルビジネスの一環かも知れない。
当時も健在であったが、大変な変化を遂げているのである。
興味を引いたのは、航空機製造会社エンブラエルのことで、小型ジェット機製造でカナダのバンバルディアを抜いて、航空機製造で、ボーイングとエアバスに次ぐ、世界第3位に躍進したと言うのである。
私がブラジルにいた時、エンブラエルのプロペラ小型旅客機バンレイランテスEMB110が飛んでいて、リオやサンパウロから地方に行く短距離の旅行に乗ったが、ブラジル製の飛行機と言うので何となく不安を感じた記憶がある。
この日経ビジネスの記述で、航空業界での「ハブ・アンド・スポーク」システムの衰退で、大きなターミナル空港をハブ空港にして路線網を引くと言う旧来のシステムよりも、拠点間を単独に直結するダイレクト方式の進展で、小型旅客機需要が拡大し、その波に乗った結果だと言うことが分かった。
一時経営危機に陥って倒産寸前まで行ったが民営化され仏ダッソー社の資本参加によって立ち直り、新しく開発した50人乗りのエンブラエルERJ145や35人乗りのERJ135が好調に売れているのである。
キム&モボルニュの「ブルー・オーシャン戦略」等の経営学書で、アメリカのサウスウエスト航空の革新的な経営による快進撃を紹介しているが、この会社の経営のポイントが、徹底した合理化とスピード、サービスと同時に、ハブ空港システムを排除した2地点間の頻繁なフライトなのである。
徹底的な合理化経営を推進して、航空運賃の価格破壊を行って、赤字で呻吟する競合の大手航空会社を駆逐してしまった。
サウスウエストは、ボーイング737で全機種揃えているが、このような航空業界の革命的変化が展開するにつれて、他の欧米の航空会社が、エンブラエルの小型ジェット機の顧客となって需要が拡大している。
このERJ145は入りに面した左側は一列、反対側は2列の可なり座席がしっかりしたジェット機で、ヨーロッパでの都市間移動時に、シティ・ホッパーと言う感じで何度か乗った経験がある。
ボーイングもエアバスも小型機に力を入れたようだが、大型機を小型にした感じで、小型機専門メーカーの徹底的な工夫と拘りに勝てなかったようである。
最近、アメリカの地方に行って空を飛んでいないので分からないが、ヨーロッパでは、大小取り混ぜて多くの空港があり、都市間の航空連絡が頻繁であり、旅客数もそんなに多くないので、乗客数120人以下の小型ジェット旅客機が頻繁に飛んでいる。
そして、その航空運賃が結構安い。
私は、全日空やJALが経営悪化で苦しんでいるが理由は簡単で、世界の航空業界の常識に反した経営をしているからである。
何故かというと、地方空港間の路線サービスが少なく、また、地方空港からハブへの、或いは、地方空港を結ぶローカル線の運賃が異常に高く、その路線に競争相手がなければ千載一遇のチャンスとばかり高くして下げないことである。
北海道内をローカル移動する運賃が千歳から羽田までの安い運賃より高いのは異常だと思わない感覚である。
運賃は国交省が決めているのなら、国がバカだとしか言いようがない。
このブログで、坂村健教授の話を引用して、「富山プートラム」が、儲からないからサービス本数を減らしたのを逆に本数を増やして使い易くする等、老人や障害者などの利便性を向上して顧客でなかった顧客を取り込んで増収を図り黒字化した話を書いた。
サウスウエスト航空の経営方式を勉強して徹底的に地方路線の合理化を図って、運賃を安くし航空便数を増やして顧客を掘り起こすこと、誰も喜んで乗らないような路線を何時までも維持していても駄目である。
都市間移動で飛行機で飛ぶと新幹線より安い、そんなことは簡単に出来るはずだが、国交省がそれを妨げているのなら、観光立国などと言う看板は外すべきである。日本で一番価格破壊していないのは、交通運賃で、運輸行政の貧困度は世界で群を抜いている。
サウスウエスト航空方式を導入して経営合理化を図り地方都市間の航空需要を掘り起こせば必ず業績は向上する筈で、まず、損して得取れと言う戦略である。
ブラジルの話が飛んでしまったが、これもグローバルビジネスの一環かも知れない。