努力の差

「努力します!」「努力しています!」
5年生は、自分たちのことをこう言います。しかし、私からは「かっこつけたってダメだ。口だけ努力してますって言っても、行動がともなわなかったら意味ない。」と毎回言われてしまいます。

自分たちがいかに「やっているつもり」なのかが実感として分からないようなので、3年生の勉強への努力と比べてあげました。

「5年生は毎日どのくらい勉強をしているんだ?」
という問いに、
「宿題は毎日やっています。」
「自学ノートを1ページやっています。」
「学校で終わらなかったプリントをやっています。」
と、いかにも「ちゃんとやっています。」という口調で答える5年生。

では、3年生がどんな努力をしているか?
毎日の課題で「マイ新聞」「漢字ドリル」「算数プリント」「読書」「詩の暗唱」「自由研究ノート」「鉄棒練習」と、これらを全部やり切り、しかも私が与えた課題の10倍くらいは自分で決めた課題に挑戦し、クラスの学習姿勢をグイグイ引っ張っているのです。

「マイ新聞」
Aさん600号、Mさん400号、Oさん300号を発行

「詩の暗唱」
Mさん3年生の詩の暗唱課題40編をすべて暗唱し、さらに4年生の暗唱課題ももうすぐ終わる。AさんやOさんももうすぐ3年生の暗唱を終わる。

「自由研究ノート」
9月からはじめたノートなのにMさんはもう2冊目に入っている。Oさんももうすぐ2冊目に入る。

「漢字ドリル」
Aさんは漢字テストで100点ばかり

「鉄棒練習」
さかあがりなんか朝飯前。Oさんは辰巳小の中でも一番鉄棒ができるほど練習している。最近では私が小学生時代に得意とした「飛行機跳び」「ロケット跳び」を教え、それに挑戦中。


それでも実感がわかない5年生に3年生が書いた「マイ新聞」をどさっと持ってきて見せる。3人で書いた枚数は1300枚です。

「3年生は私に『やれ』と言われなくても、これだけの努力をしているんだ。私から『そんなにやらなくてもいいんだよ』と言われるほどの努力なんだ。これが本物の努力だ。
 これだけのことを毎日やって、しかもバレーの練習もさぼらない。家に帰ってからも毎回の練習を新聞に書いて、『次はこうするぞ!』という目標を立てて練習に来ている。5年生に比べたら3年生は10倍も20倍も努力していることがよく分かったか?」

ここまでやったんだから、5年生達がいかに“努力をしているつもり”になっていたかを理解してくれることと思いますが、その答えは今後の姿勢ではっきりするでしょう。
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