教えた成功法則をさらに広げていく小学生

辰巳ジャンプで大切にしていることのひとつに「3%成功理論」というものがあります。これはアファメーションで有名な「望めば叶う」の著者であるルー・タイス氏の考えを私なりに応用して使っているものです。

望めば、叶う―自分を高め人を導く成功法則
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日経BP社


まずはこの本に書かれていることを紹介します。

目標を設定するかしないかで、ほんとうに最終的な達成感に違いが出てくるのだろうか。一言で言えば、答えは「その通り」である。わたしは何年も前から、みなさんの手伝いをして、正しい目標設定こそすべてを可能にする現実的な習慣であることを理解してもらってきた。こんな例がある。1953年のエール大学卒業生を対象とした調査だ。学生たちに、彼ら自身についていろいろ質問したのだが、そのなかに目標に関する項目が三つあった。
「あなたは目標を設定していますか?」
「その目標を書きとめてありますか?」
「目標を達成するための計画がありますか?」
全部の質問にイエスと答えたのは、学生の3%にすぎなかった。

20年後、追跡調査が実施された。その結果、目標設定に関する質問にイエスと答えた3%の学生は残りの学生に比べて幸せな結婚をし、選んだ職業でも成功し、家庭生活にも満足し、健康状態も良好だった。それだけではない。53年卒業生の総資産の97%は、この3%の手に集中していたのだ。これでおわかりになっただろうか。はっきりした目標を決めると、それまでは閉ざされていたチャンスが開かれ、これからお話しするような、一生を通じて役に立つプロセスが始まる。 


この文章に「3%成功理論」の根拠を得て、辰巳ジャンプでは子どもの指導に使っています。どんなことでもいいから「3%」に入る努力をしなさいということを年がら年中言い聞かせています。ただ「3%に入れ」と言っても具体的ではないので小学生の子どもたちには分かりにくいため、私から例をあげながら最後は子どもたちに、自分の行動を決めさせるように指導していきます。

例えば、日曜日の交流試合の前に教えたことが「トイレの法則」でした。この法則は現6年生がしっかりと心に刻み、心がけてきた成功法則です。

「トイレのサンダルが乱れていたら、きれいにそろえなさい。そういうことは子どもとか大人に関係なく、やらない人はまったくやらない。毎回毎回サンダルをそろえる人は、まさしく3%もいないだろう。だからそういう人は神様のような力を持つのです。6年生はチームとして7年ぶりの都大会を勝ち取ってきたけど、今教えた3%のこと、トイレのサンダルをそろえるということを意識して取り組んできました。
バレーボールだけじゃなくて、どんなスポーツでも強いチームは誰よりも早く体育館に行って準備をし、最後まで残って片付けをします。強いチームの先生も子どもたちも、誰もやらないことをすることで勝てるようなチームになることをわかっているんだね。もう分かったでしょ、辰巳ジャンプは強くなるために“3%の行動”をします。今日はまずトイレに行ったらサンダルをそろえるようにしてごらん。」

この言葉を受けて、素直に行動してくれるのが新チームのすごいところです。翌日、ある子の反省ノートを読んでみると次のように書いてありました。

「先生からトイレのサンダルをそろえることが大切だと教えてもらったのでやろうとしたら、サンダルがありませんでした。だから、ティッシュで手洗い場をきれいにふいてみました。そしたらなんだかすごく気持ち良い感じがしました。」

この行動に大きな拍手を送りましょう。私たちのチームの子どもたちは、こんなに応用力があるのです。

『お金や物よりも健康の方がすぐれている。その健康よりも心の強さが一番である。』という価値観を実感させたい。そのために、たくさんの知識を与え、その知識が行動につながるように具体的な目標を立てさせ、行動した体験から知識を統合化させ生きた智慧とし、適切に評価し、そして子どもに評価を返し、プチ成功感を積み上げて自尊感情を育て、自然に心を鍛えることこそ本当のメンタルトレーニングであると私は考えます。そして教育実践します。

アファメーション
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夢は宣言すると叶う
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