今年度の本校の教員研究で、「受け止める力を育む」というテーマのもと、子どもたちが他者を受け入れ、受け止める力を高められるように、指導実践研究を続けています。
そのひとつとして、今週は、1年生担任から保護者の皆様に「このほん よんで!」の取組にご協力いただきたいというお知らせをさせていただきました。
学校生活のスタートが2か月間も遅れてしまった今年の1年生。
その分を取り戻す意味でも、できるだけたくさんの人たちに、「受け止められる」経験を増やしたいと担任は考えました。
たくさんの人たちとは、教職員はもちろんのこと、ご家族であり、上級生でもあり、地域の方々でもあり、学童や放課後ひろばの皆さんでもあります。
さらには、矢口の豊かな自然や優しい街、学んでいる教材(素材)を、1年生が感性豊かに受け止められる力が伸びるように工夫していきたいのです。
今回の1年生の取組は、子どもたちが「おうちのひとによんでもらいたいほん」を学校で選び、家に持ち帰ります。
子どもが、どんな本を持ち帰っても意見はせずに、100%受け止めていただき、ご家族のどなたでもかまわないので、いっしょに楽しみながら読んでくださいという内容です。
もし、弟や妹がいるご家庭は、いっしょに読み聞かせていただければ、この取組はさらに素敵なものになるかもしれません。
おじいさまやおばあさまが読んでくだされば、きっと言葉にならない無償の愛情を、子どもたちは感じ取ってくれるのではないでしょうか。
また、5年生ではすでに、俳句作りに関する、ご家族の協力をお願いしています。
その結果、最近作った子どもたちの俳句は、9月に作った俳句のレベルから、たった1ヶ月間で、校長の私が、目を見開いて驚いたほど、とても高いレベルの俳句ばかりになりました。
今後こうして、各学年の担任から、ご家庭で子どもと一緒に、気軽に取り組める内容のお願いをしていくことになるかと思います。
受け止めてもらえた経験、認められた経験が、たくさんあればあるほど、子どもたちの心の豊かさは広がっていきます。
ただでさえ、ストレスの多い今年の状況です。
だからこそ、私たち矢口小の関係者は、子どもも大人も、誰もが受け止められる理想的な地域精神を広げていきたいものです。
これもまた、矢口魂のひとつでしょう。