地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

長野電鉄雪見行 (2) 8500系に乗る

2006-01-14 13:27:00 | 地方民鉄 (甲信)


 8502Fが長野へ向かって走り去ったのを見届けてから桐原から朝陽へと移動した私は、島式ホームの長野寄り先端で8502Fの到来をしばし待ちかまえました。その間約50分、ダイヤ改正の前であれば特急が毎時1本、普通が毎時4本という頻繁運転でしたので、寒い中でも結構効率良く撮影可能だったものですが、23~4分に1本の間引き運転となってしまった新しい昼間ダイヤではたまにしか電車が来ないような感じがして退屈でした……(-_-)。
 しかし、それも雪の中を走って来る8500を撮るためなら我慢我慢というわけで、信州中野行8500系の到着シーンは完璧に決めることが出来ました (^^)。撮影後は大急ぎでカメラとレンズをリュックの中に入れ (結露防止のためです)、速攻で今来た8500系に飛び乗りまして、須坂まで移動することにしました。
 8500系の車内は基本的に田園都市線時代と比べてそう変わり映えはしませんが、ドアの上にある青字の電光掲示板だけは何やら伊豆急8000系に乗っているような……(^^;)。あと、ワンマン運転による自動放送と、東急車輌銘板の下に貼られた東横車両電設ステッカーの存在が目につきやすい変化ですね。(あと強いて言えば、クーラーが防雪カバーを取り付け可能になったことでしょうか)
 車内は、土曜の昼間という割には意外と客の入りが良く、3両編成の椅子の大部分が埋まる程度でした。恐らく、雪道の運転を嫌う人が多く乗っているのと、本数削減との相乗効果でしょうか (^^;)。3500系の2両編成では立ち客も多数いましたから、間引き運転を始めた上に高い運賃である以上、今後もっと8500系を入れて着席サービスの充実を図るのは必須だと思いました。
 それはさておき、趣味的に一番こたえられないのは、8500系の車内から眺める景色が丘陵地帯の住宅街ではなく一面の林檎畑や雪野原だということですね~(^^)。特に、村山橋で千曲川を渡るシーンなどは何とも言えないものがありました! 
 ただ、須坂までは基本的にスピードが遅いため、8500系名物のモーター音をそれほど満喫できないのは致し方ないところでしょうか。今回は乗っていないのですが、北須坂から信州中野までの駅間が離れた区間ではそこそこスピードも出ますので、ここでどういう走りをするかが今後の楽しみですね (撮影を含めて)。特に、今回3500系でこの区間を乗ったときは、レールの整備状態の悪さと車輪のひどいフラットが重なって、ガコン!ガコン!と物凄く揺れながら走りましたので (3500系のチャチな窓がその都度バリバリ音を立てたりして、趣味的には面白かったですけど、普通の乗客サイドから見て如何なものかと……^^;)、そこをどうクリヤしながら力走するかが見どころかと思います。

 という感じで長野電鉄にすっかり馴染みつつある8500系を撮って乗って楽しんだ私ですが、まだ心のどこかで少しだけ違和感を持っているのも否めません (^^;)。一日の撮影を終えて湯田中で温泉に浸かり、2000系特急に乗って信州中野まで戻ってきたところ、別のホームに停まっていた8500系の姿に「あれ?何でこんなところにいるの?」という言葉が思わず出てきてしまいました。それはあたかも、東武電車で館林エリアや日光・会津から東武動物公園や南栗橋まで戻ってきたときに、目の前に遠路はるばるやって来た8500系が停まっているのを見て「??」と一瞬目が点になるのと同じ気分です (^^;;)。