ソウルの地下鉄における「小田急9000顔」は、トリコロール・カラーもしくは太極旗カラーとともに3号線の顔になっておりますが、実は同じ顔の車両が2000台の車番を名乗りつつ2号線を快走しています。絶対的な本数は決して多くないものの、かといってレア車両というわけでもなく、私の漠然とした印象では5~6本に1本くらいがこの車両でやって来た……という感じです。場合によっては立て続けに出現することもあってビックリ (笑)。
そこでJTBキャンブックス『韓国鉄道の旅』を繙いてみますと、実はこの編成、もともとは4号線の開業の際に3号線と同じ塗装で投入されたものの、その後は1号線のステンレスVVVF車と同じタイプの車両に置き換えられた結果 (だから4号線も青+赤帯だったのか……)、ごっそりと2号線に移動して緑系塗装に変更された……というのが真相のようです。ちなみに、個人的に「ソウルの小田急9000」を眺めた印象では、3号線の青赤カラーよりも、2号線の緑カラーをまとっている方がお好みです (*^^*)。
そんな「2号線の小田急9000」、今回も前にアップした2号線電車の画像と同様、聖水駅と堂山駅で撮影した画像をご紹介してみることにしましょう。1枚目は聖水にて、乙支路・往十里方面から急勾配をグワーッと駆け下りてホームにすべり込んでくるというダイナミックなシーンです! (右側通行ですので念のため) 曇りの日限定のアングルですが、結構楽しめます (^^)。
そして2枚目は堂山にて。汝矣島の国会議事堂や高層ビル群を間近に望む2号線の漢江大鉄橋は、設計不良が発覚したため90年代に列車を長期全面運休にして架け替えたという曰く付きの橋ですが、ここからの夜景は筆舌に尽くしがたい圧倒的なものがあります。堂山駅からそんな漢江鉄橋を渡る列車を撮るなどという行為は、かつてなら即刻北朝鮮のスパイ扱いされたでしょうが (-_-;)、今や撮り鉄をしている私の存在に気付いた車掌氏が「やあ」と微笑んでくれるようになったとは……。前回の3号線の話題でも触れましたが、それだけ韓国という国がまったりと平和になった (そして北朝鮮がどうしようもないほど終わっている国になった) ということでしょうか。これであとは、従来鉄道が「触らぬ神に祟りなし」の軍事施設 or 騒音を出すだけの迷惑施設扱いされてきた韓国で、本格的な鉄道雑誌が創刊されるほど鉄道趣味がメジャーになれば、全く言うことなしなのですが……。