
新年に入っていよいよ京王の車両事情は風雲急を告げ、公式HPによりますとついに今週末と来週末の「高尾」HM特別取り付け運行を以て6000系8連は完全に運用を離脱するとか……。個人的には、わざわざ撮り鉄が殺到しまくる状況を我慢してでもさよなら運転を撮っておきたい!と思うほどの (要するに、東急8000系や相鉄5000系と同じような) 京王6000系への思い入れはありませんので、そっと遠くで別れに思いを馳せたいと考えております。と申しますか……明確なさよなら運転を見さえしなければ、今後も京王本線系沿線を訪れる都度、「ありゃりゃ、やっぱ6000系は減ってしまったなぁ……でも運が良ければそのうちやって来るだろう」という現在の状況と同じ気分でいられるのかも知れない……と思いまして。
いっぽう、ついに残り2編成 (?) となった井の頭線3000系につきましては、むかし通学で当たり前のように乗っただけでなく、現在でも割と小まめに井の頭線を利用することから、それなりに思い入れは深いです。1000系はまぁ確かに快適なのですが、まだまだ車齢20年少々で全然イケるはずの最終増備車が早々に廃車になるなんて……勿体なさ過ぎます。それに、井の頭線からあの重めなモーター音が聞かれなくなるというのも寂しいことです。既にここ数ヶ月来日中運用には入らず、北陸鉄道に行った片開き扉編成と同じような使われ方をしているはずの3000系が、ここのところしばしば日中の急行運用にも入り、何気に事実上のさよなら運転が行われているのも思わず涙を誘います……。私も先月たまたま当たりまして、まだまだ絶好調な走りに耳を傾けながら、早すぎる別れを惜しんだのでした……。

もっとも3000系の廃車後の運命は、全車解体処分の6000系と比べれば全く異なる幸運なものであり、無難な全長と腐らないボディ、そして完成された性能ゆえに、東急中古車と並んで地方私鉄からひっぱりだこ。そこで現在も伊予鉄道への移籍 (VVVF化も同時実施でしたっけ?) が進み、その玉突きで元2010系が銚子へやって来るという思いがけない展開にもなっているわけですが、いくつかある元京王3000系の中でも最もオリジナルな雰囲気を残して来たという意味で個人的に心惹かれるのは、上毛と北鉄への移籍組だったりします……。と申しますのも、一応入線にあたって片方のクハに電装を施したとはいえ、総じて最も原型に近い雰囲気を残し、しかもマスクと帯の色も良い感じだからであります(主観的な基準ですが)。
ただ……残念ながら上毛は、編成ごとのバラエティを増すという理由でマスクの色をあれこれ変えてしまい、マスクの色と側面帯の色が全く一致しない状況に……(T_T)。これは恐らく一般的には好評なのかも知れませんが、個人的にはこういうまちまちな不一致は好みではなかったりします……。マスクの色を変えた際、編成ごとにオリジナルの帯色が準備されれば良かったのではないかと思うのですが、色違いのテープを用意して貼り替えるだけの資金的余裕まではなかったのかも知れません。井の頭線において、ある時期からマスクの色ごとに異なる色の帯を巻くようになったのは、さすが京王の資金力……ということでしょうか。
そんな中、唯一もとのエメラルドグリーン顔で残り、正面と側面の帯色が一致しているのが711F! 今やデハ101&104・デキ3021に次いで、個人的な上毛のお気に入り車両となっています(笑)。これからも大胡のイベントなどで上毛を訪れるごとに、営業運転で元気な姿を見せて欲しいものです(*^^*)。
それにしても、今改めて昨年秋の大胡イベントの日に撮影した画像を眺め返してみますと、如何に当日の人出が多かったか……ということが分かりますね (汗)。井の頭線3000系の完全離脱にあたり、もし明確に日時・運用を指定してさよなら運転をするならば、大胡イベントとは比較にならないほど「鉄」が殺到して大変なことになりそうですので、個人的には「1~2ヶ月ほどさよならHMを掲出してなるべく日中運用に入れ、最終日はいつかを明確にせずそっと離脱させる」という選択を京王がして下さることを期待します。