震災以来不通が続き、周辺の路線と比べて痛ましい状態が続いていたJR山田線。その現実的な復旧策として、JREが再建費用を負担したのち三陸鉄道に移管するという計画がかねてから取り沙汰され、交渉が大詰め云々という話が今年に入って度々伝わっておりましたが、一昨日NHKなど複数の有力メディアが伝えたことで、ほぼ本決まりと信じて良さそうな状況となりました。震災から間もない2011年7月に現地を訪れた私としましても、代替バスを兼ねた岩手県北バスの混雑が激しく、たしかに鉄道が全く不要なわけではない沿線環境があることを目睹しておりましたので、これは実に良い話だと思いますし、とりわけ釜石から久慈まで三陸鉄道一本で安心・快適に旅行できるということで、ヨソ者へのアピール力は非常に大きいと思うにつけ、本当に楽しみなことです。
それにしても三陸鉄道といえば、ここに来て強烈な話題が海の彼方のミャンマーから転がり込み、にわかにマニアックなコーフンを禁じ得ないところです。既にいろいろ伝えられ始めている通り、ヤンゴンの道路渋滞の中で幾許でもスピーディーな交通手段を提供するという目的で、てっきり廃線と思っていた区間を含めヤンゴン臨港線の旅客列車運行が始まっているわけですが、そこで用いられているのはロングシート化改造された赤い三陸36形! 人口密度が低く風光明媚な三陸海岸を走っていた車両が、ここにきて大英帝国の権威を見せつける石造建築群を眺めながら走ることになったとは、何とも奇妙奇っ怪この上ない話ですが、このような全く想定外な展開が待ち構えていることこそ、車両譲渡(とくに海外譲渡)のマニアックな面白みなのかも知れません。
とりあえず次回ヤンゴン訪問は早くても来年3月以降ですので、いてもたってもいられずコラ画像をつくってみた次第ですが、どうもヤッツケ感が否めません (汗)。そもそもDCも赤い三陸を撮ったことがありませんので、白い三陸ということでスミマセン……。もっとも、今後中長期的にみて三陸36型の廃車が進み、白い三陸がミャンマーに追加譲渡され、ヤンゴン臨港線にも投入される可能性は高いでしょう。