地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

第六ジャカルタ炎鉄録 (6) さよなら純正クハ8039!

2014-12-22 00:00:00 | インドネシアの鉄道


 東急本家では7910Fに続き7601Fと、ギンギラコルゲート一色のクラシックスタイルがもてはやされている昨今ですが、そんな潮流の元祖として忘れるわけには行かないのが8039Fであることは周知の通りでしょう。そんな8039Fもジャカルタに渡って以来既に長い時間が経ち、満載する客を載せきれずドアを開け放ち、屋根上にも人を乗せた状態で活躍……と申しますか激しい酷使に耐えて奮闘してきたわけですが、最近は屋根上乗車厳禁・全車冷房化・増発という流れの中で、さすがにひと頃ほど疲弊した感じではなくなっていました。
 しかしそもそも、8039Fは東横線時代に調子が悪く廃車第一候補であったはずが、奇跡の全検で復活しただけに、秘かに爆弾を抱えていたのでしょうか……いつもお世話になっておりますパクアン急行様のブログにて、不調のクハ8039に代えてクハ8007を8039に改番し、新8039F (とゆーか、偽8039F) とした旨の最新ニュースを目にして、嗚呼……ついにこういう事態となったか!と嘆息したのでした。



 そもそもKCJでは、不調になったメトロ6000系中間車を別の編成の中間車と差し替えて改番し、さらに差し替えられた中間車も修理・改番のうえ別編成に挿入という荒技をやってのけた前例がありますので、それと同じ手法が東急車にも適用されたと言えます。それでも、やはり8007・8039Fは東急ファンのはしくれにとって「神編成」であるわけで、その神聖不可侵性が崩れたことに、これもまた老朽化の結果でありやむを得ないと思いつつも悲しみを禁じ得ません……。
 今後、果たして8039が修理の上8007と改番され、他の8007F計7両と組成のうえ新8007Fが出来上がるのか、それともこぞって部品取りとなってしまうのか……。上述のメトロ中間車差し替え事件の際は、KCJが車両運用面で綱渡りを強いられており、苦肉の策としてひとまず動く車両を急いで組み合わせたということなのでしょう。しかし今や、約1年前は全くなかった205系が氾濫し、車両不足も解消されて増発 (タンゲラン・ブカシ・スルポン線で各1運用増。計30本以上増発) が実現する御時世ですので、このまま不調な東急車は続々と部品取りに回されてチカウム山脈を構成することになってしまうのでしょう……。
 というわけで、この8月に撮影したクハ8039の画像を漁って惜別記事をアップしようとしたものの、あらら……偶々当たったのは8040側ばかりで (しかも方向転換しばしば)、8039を撮ったのは1カットのみ……。したがって、2枚目は昨年撮影のものです。悪しからず……。
 ともあれクハ8039は、栄光の銀色リバイバルの主役となったのみならず、ジャカルタでも一時最も美しい青濃淡帯を巻き、東急8000系列の中でも21世紀に入ってから最もファンを熱くさせた車両の一つであったと思います。どうもお疲れ様でした……さようなら! (でも機器交換でも何でも良いので復活希望!!)