昔の中山道における木曽路の北端は日出塩駅の南にありますが、鉄道面での木曽路の入口は塩尻ということで衆目の一致するところでしょう。そこで、首都圏西部からそんな塩尻へ朝イチで向かうにあたり便利なのが、高尾6時14分発の427Mということになります。途中の長い停車時間は甲府くらいですが、逆にそれは特急に抜かれることなくスイスイ走ることを意味しており、結構便利です。ロングシート編成に当たったらヒサンですが (実際当たりました)。
そんな427Mに乗って岡谷に着きますと、目の前には天竜峡から来た213Mが到着~。ここで3425Mと列番を変えて、427Mに続行するかたちで松本に向かうことになります。
この列車は、飯田線からJRC車が松本まで顔を出すという、かつての静岡所属・湘南色115系3連の運用を引きずったもので、基本的には313系1700番台が充当されます。3連前パンの1700番台が入るというだけでも珍な雰囲気があるというのに、さらに1日に1本だけ (確か)、313系が飯田線経由で塩尻・松本に顔を出すという点で、最高にマニアックであると言えましょう。しかもこの1700番台、基本的には神領所属ということで、車内の路線図は名古屋近郊用 (中央西線は南木曽までを表示) となっています。そんな車両が中央西線を通って塩尻に至る機会はまずないということこそをかしけれ……。
というわけで、木曽路歩き第2回目で南木曽に向かった際には、塩尻での乗り換え時間が有り余るほどあり、必ずしも塩尻まで211系・427Mに義理立てする必要もないため、427Mに先を急ぐ客を渡してガラ空きになった3425Mに乗って、僅か2駅ではありますが塩尻までの移動を楽しんでみました。まぁ乗ってしまえばあくまでフツーの313系そのものですが、とにかくそんな313系に乗って、JRE側から塩尻に入るということ自体の濃いぃ体験に打ち震えたのでした (大袈裟な!笑)。