地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

鉄コレ小田急戦前2扉車を切妻フリーにする (上)

2014-11-13 00:00:00 | 超へっぽこ模型製作


 模型工房パーミル製・上信デハ22ペーパーキットを製作する際には、鉄コレ第8弾の元小田急1300・1400形ボディ車両である岳南1107・新潟モハ16・越後モハ1400の屋根板を流用するよう指定されており、これらは巷での不人気が幸いして (?……私には魅力満点なのですが)中古で安くゲットすることが可能です。しかし、実際に屋根を上信デハ22のために供出した後も、まるまるボディと窓パーツが残っているのを目の当たりにしますと……何やら「もったいないお化け」の妖しい影がチラチラと……(^^;)。というわけで、屋根板はGMのバルクパーツを流用し、床板と台車はモーター挿入で余剰となった鉄コレのそれを流用することで、フリーランスのトレーラーを作ってみることにしました。



 そこで最大の問題は……基本的にスケールオーバー気味なGM板キットの屋根板では、なかなか鉄コレ中型~小型車にフィットしないこと。例えば旧国板キットの屋根板を何も考えずに載せてみますと、まるで小田急戦前2扉ボディが傘をさしているかのようなデカさです (爆)。そこで、アキバGMストアにて、細身かつ適度な盛り上がり具合を持つ屋根板はないものか……と、バルク板を品定めすることしばし。たどり着いた結論は、板キット群の中でも最も設計が新しく (?) 150分の1に最も近いと思われる、123系の屋根板を切って削って活用しよう!ということ。
 それでも、実際に帰宅して現物合わせしてみますと、依然として123系屋根の幅がボディの幅を相当上回っていました (苦笑)。というわけで、まずは車体と同じ長さに屋根板を切断したのち、時折現物合わせを繰り返しながら少しずつカッター作業とヤスリ作業で屋根をスリムに……。そして、概ね車体幅と同じになったところで、「アチョー!」とばかりに紙ヤスリの鬼となり、屋根のカーブを整えた次第です。最高に面倒臭い作業でしたが、一通り整形を終えた後に瞬着で車体に貼り合わせ、さらにスキ間にパテを埋め……とりあえず切妻のフリー車体が2つ、下ごしらえ完成!!
 今後はまず、引き続きヤスリで正面と屋根周りを整えたのち、塗装とベンチレータ載せを経て完成に持って行くつもりですが、問題は……同じトレーラーでも客車にするのか、それとも前照灯を載せてクハにするのか……う~ん迷います (^^;)。一応、かねてからぼちぼち作り貯めている個人的フリーランス鉄道用のクハとして、紺色系の色を塗ろうかと考えておりますが、一方では鉄コレの凸型ELに撫順風塗装を塗ったフリーELに合わせてダークグリーンを塗ってヘボヘボな雰囲気の客車としたい……という願望もあります。まぁ、こうして悩んでいる間が一番楽しいのかも知れません。

新ヤンゴン熱鉄記 (24) 環状線DF1200白罐客レ

2014-11-11 00:00:00 | ミャンマーの鉄道


 ミャンマーの政治社会経済全般にわたる改革は、いろいろな曲折を伴いながらも総じて今のところまぁ悪くない方向に向かっているようで、日本との関係も着実に強化されつつあるというニュースは、ドシロートながらに誠に喜ばしいものがあります。もちろんその一因は、ミャンマー人自身が軍政時代のC国との付き合いに愛想をつかせており、そこでカウンターパートたる日本に期待しているという側面があるのでしょう。しかし例えば、間もなく間違いなく手狭になるヤンゴン国際空港に代わる新国際空港(ハンターワディ空港)の建設・運営事業が日本企業中心の企業連合を主体とすることになったり(当初はウリナラ中心)、外国銀行の営業権が欧米系に加えて日本の銀行3行に優先的に付与されるなど(ウリナラは複数行が申請したのに認可数ゼロ)、非常に前向きな二国間関係という印象がますます強まらずにはいられません。



 こんな調子で金融面でのバックアップも増え、合弁によるインフラ事業が加速し始めますと、それはそれでヤンゴンの街がどう変わって行くのか、観察する楽しみが大いに生まれます。しかしそうなると、既存の環状線の時間が止まった風情などひとたまりもなく消し飛び、数年後には電車やDMUが頻繁運転する世界に早変わりする可能性がますます高いようにも思われます。地下鉄を数本一気に作り、バンコクも真っ青な都市鉄道網を作るという構想もあるようですし……。
 まぁ勿論、そんな計画も語るだけなら極めて容易、実際にはジャカルタのように遅々として進まず、バンコクのように最新鋭のBTSや空港鉄道が行き交う真下を半世紀来変わらない風情のローカル客レが行き交うという展開も十分にありうるわけで、数年後にヤンゴン環状線が一変するだろうと予想するのは妄想も甚だしいということになるのかも知れません。しかしとにかく、あらゆる可能性がある以上、ドア全開放の新旧取り混ぜた客車がガタピシ揺れながらのんびり走るヤンゴン環状線を楽しむのであれば、あと1~2年が確実かつ華……という点については誰しも異論のないところでしょう (客車も客車で、英国の置き土産であるDC改造客車も急速に老朽廃車となりつつありますし)。
 そんなヤンゴン環状線の愛すべき客レについては既に度々アップしているところですが、去る3月の訪問の際、個人的に最もお気に入りとなった編成のひとつは……DF1200の白罐とボックスシート特別車組み込み編成の組み合わせ! とくに広告ラッピングが少なければ少ないほど吉! 何と申しますか、色彩の組み合わせが上品と申しますか……ボロいなりに凛とした風情とシックな趣きを感じるものです♪

模型工房パーミル・上信デハ22を作る (2)

2014-11-10 00:00:00 | 超へっぽこ模型製作


 上信鉄コレが次第に増え始めた……というところでそういえば、「模型工房パーミル」謹製(最近ペーパーキットを次々にリリースして躍進中!)・上信デハ22の製作が、長期間にわたり止まってしまっていたことを思い出しました。既に暦は11月。年末の大宮鉄模即売会でゲットして以来、あっという間に約1年となりつつあるわけで……(滝汗)。年々多忙になる中、僅かな工作時間を他の車両いじりにも振り向けていると、少々つまづき感を覚えた仕掛品は何か大きなきっかけがない限り、なかなか工作用グリーンボードの上に戻るタイミングがやって来ないという……。いやはや本当に宜しくないことです。それでも、初めて挑戦するペーパーキットが何とも神経を使う瞬着作業の連続で、しかもスッキリとキレイにマスクの角を折り曲げられないことに、「オレって下手だな、やっぱ……」と気分が萎えてしまったのも事実です。



 しかし、いつまでもウダウダしているのみでは僅かな進歩すらも得られないわけで、もうこの際、いきなりペーパーキットを上手く作ることは諦め、雰囲気だけでも楽しめるようにしようと思いまして、ペーパーの箱組だけで終わっていた個体を取り出し、説明書の指示通りに鉄コレの元小田急戦前型の屋根を瞬着でくっつけまして(その前に屋根の通風器モールドは切除)、雨樋と貫通幌受けを恐る恐る接着! まぁ下手クソさのためか、単純に車体と屋根を接着すると、結構スキ間が出来てしまうわけですが、それを覆い隠すかのように細~い雨樋紙パーツを貼ると、自ずと見映えがグレードアップする(?)あたりが、このペーパーキットの見どころかと存じます♪ それでも多少の微細なスキ間は残りますので、ちょちょっとパテを突っ込んで基本的な車体づくり完了! ここまで来ますとさすがに再び気分がノッて来ますので、予備として購入していたもう1両を組んでみました。全く同じ形態の車両が2両存在していたわけではないようですので、2両編成を組めば即座に妄想決定!ですが、まぁいいんです……。2両目はまだ雨樋と貫通幌受けを貼っていない状態ですので、これらを貼るとグンとディティールがアップすることがお分かり頂けるかと存じます。 上手く正面の角を折れていないあたりは大幅に印象をスポイルしまくりですけど……(爆汗)。
 さてこの後は……最大の難関・塗装が待ち受けています。個人的にはエアブラシ未経験者につき、お手軽に缶スプレーの延長でエアブラシ作業が出来るという最近出たキットを買ってくるつもりですが、果たして上手く行くのか……? ピンクに近いラズベリーといい、紫がかった藍色といい、調色も難しそうだよぅ~。ウェ~ン! (^^;)

薫風のえちぜん鉄道 (2) 7000系三国芦原

2014-11-09 00:00:00 | 地方民鉄 (中京北陸)


 長年来、京福福井改めえちぜん鉄道においては、阪神ボディを流用した車両が非常に大きな比重を占めて来たものですが、先月末を以て最後の2両が廃車となり、その約30年にわたる歴史に終止符が打たれましたね……。かつて80年代の半ば、中学から高校に入って間もない頃の私は、夢の一眼レフを手に「ようやく北陸ワイド周遊券を片手に北陸私鉄めぐりをする金銭的余裕が出来た♪ 京福の半鋼製釣掛もビシバシ乗って乗りたいなぁ」と、RP誌の中京&北陸ローカル私鉄特集を眺めながら思ったものですが、いざ実際に行こうと思っていろいろ調べてみると、何と……ちょうど私が間抜けな中坊であった頃に集中的に阪神車体への更新が進み、実際に訪れてみたところ確かにそこは阪神ボディの巣窟になっていましたとさ……。勿論、えち鉄として再発足した頃にちょうど鉄ヲタの道に戻ってきた私としましては、初期ジェットカーの車体を流用した1101形や2101形は、他の路線と比較してもまさに垂涎の車両であると思っておりますが、半鋼製釣掛式電車命であった当時は、「うう……南海1201がぁぁっ!運輸省規格型ボディがぁぁっ!」と悲痛な気持ちを抱いたものです。



 しかし、そんな話も今は昔。80年代の当時、これまた機器流用車ではあったものの最新鋭の電車であった119系が、今やこうしてえち鉄のラッシュアワーの主力として一大勢力となり、阪神ボディを駆逐したというのは、「それほどの時間が経ったのだなぁ……」と感慨を抱かしめるのに十分なものがあります。
 というわけで、去る5月の京都出張ついで福井遠征では、そんな消えゆく1101・2201形がひょっこり運用することに期待しつつも(結局来ませんでした……汗)、一方では美しいえち鉄塗装に生まれ変わった119系改め7000系を激写するべく、三国芦原線のラッシュアワーに張り付くことにしたのでした。一応、また改めてご紹介します通り、7000系はVVVFに換装しパワーアップしたことにより、1M1Tでも余裕で急勾配を登って勝山まで入線することが可能ですが、本数が少なかったデビュー当時はなるべく三国芦原線のラッシュアワー運用に投入することになっていたようです。混雑する時間帯の場合には、パワーと粘着力が高い6100形の2M編成をなるべく勝山運用に入れたいということなのでしょう。そこで、本数が増えた現在においても、ラッシュアワーは自ずと三国芦原線における7000系率が高まるはず……と思い訪れてみた次第です。
 ところがどっこい、三国芦原線で見かけたのは7003・7010Fのみ (笑)。さすが5編成まで増えると(全車で揃った現在は6編成)。三国芦原も勝山永平寺も自動的にそれなりにやって来るものなのでしょう。
 では実際に乗った感触は……次回をお楽しみに (^^;

EOS 7D MarkⅡ試撮貨物散歩 (2) 神奈臨DD603

2014-11-08 00:00:00 | 貨物列車 (神奈臨)


 EOS 7D MarkⅡ試し撮りの最初のミッションとして扇町駅で格闘したあとは、川崎駅前銀柳街入口交差点前の「世界一《いずま》」中華料理店でモヤシソバを食してウマー♪ ときたら、時間的にも気分的にもお次のスポットは神奈臨千鳥線。京セラケミカル行のバスに乗って市営埠頭で下車すると、約5ヶ月前に銀座線甲種を撮って以来の御無沙汰となってしまいまっただけに、化学工場から発せられるあの刺激臭がひときわ鼻にツンと来ます。まぁ、その時とは打って変わって、日常的には他に誰もヲタがいないのは良いですね☆ それもそのはず、丁度順光で撮影出来る203レは、通常であれば貨物時刻表に記載の通り単機だからなのですが……。
 しかし、先日某経済誌のオンライン記事にもありました通り、千鳥線酸化エチレンコキの荷主となっている企業が、紙おむつ用原料の世界的かつ爆発的な需要拡大によって業績アップ大躍進中であり(経営サイドの「中国市場など眼中無し!中国人も買いたければ買え!我々は品質で勝負する!」という心意気や良し!)、しかも数年前に爆発を起こした姫路のプラントも復活しつつあるため、千鳥町と姫路貨物ターミナルを結ぶ酸化エチレンコキの動きも活発化している模様です。そこで、去る正月の川崎大師参拝ついでに203レを撮影した際と同様、今回も単機ではなく返空エチレンコキを2車連れてきてくれました♪ しかも何と! 神奈臨最新鋭機として今年導入されたDD603でお出まし!



 というわけで、デビューからしばらく経っての初撮影となってしまったのは少々遺憾ですが、まだまだピカピカな姿と背後の化学プラントの組み合わせを視野率100%のファインダーの中で追いかけ、とにかくシャシャシャシャ……とショックもなく静かにキメキメカットが撮り貯まって行くのは愉快痛快としか言い様がありません (^O^)。単機が現れて単純に発送分のコキと連結し、すぐに川崎貨物に帰って行くのを撮るのと、返空コキの到着と入換というビッグボーナスを撮るのとでは全く気分が違うものですが (笑)、今回は罐もカメラも初物ということで、何とも言えない「まつり」気分を感じつつ、バスに乗って川崎駅に戻ったのでした……。
 なお、EOS 7D MⅡの使用感につきまして、基本的には最高に小気味よく連写しまくることが可能で、しかも出て来る画像のクオリティも上がっていることは言うまでもありませんが、操作系がやや変更されており慣れるまで戸惑うかな、と。マニュアル撮影&置きピン野郎な私にとって、使う機能は余り多くない中、まず一番戸惑ったのが……ファインダー内の露光インジケータの位置変更。これまで使い慣れた7Dや5D MⅡと同じく、いつものようにファインダー右下部を見つめてスポット測光をしようとしたところ、あれれ?インジケータが無い……ということで焦りまくり。まぁ右側・縦方向に存在するわけですが……。あと、撮影画像の拡大ボタンがボディ背面の左側に移動し、虫眼鏡マークのボタンを押すと少々拡大、シャッターボタン脇ダイヤルをクルクル回すとさらに拡大……という要領に変更されています。試し撮りする前に取扱説明書を読めよ、と言われればその通りですが、「どうせEOS、新型になっても操作系は余り変わらず直感的に操作出来る」と思い込み、凄まじく厚みが増した取説を全く読まずにイキナリ試撮に臨んだのが動揺のもとでした……。いかんいかん (^^;)。