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ミステリ感想-『麦酒の家の冒険』西澤保彦

1999年08月02日 | ミステリ感想
~あらすじ~
匠千暁たちが迷い込んだ無人の山荘。
家具も内装もないからっぽの室内にあったのは、一台のベッドと冷蔵庫。
そして冷えたビールのロング缶96本とジョッキ13個だけ。
誰がなんの目的で? ビールを飲みつづけ、推理に推理を重ねた先にたどり着いた真相とは。


~感想~
全編にわたってくり広げられる、純粋論理と純粋論理の応酬。
ともすればマンネリになりかけるところを、奇抜な推理と軽妙な会話で飽きさせない。
が、ここまで反論につぐ反論がつづくと、肝心の結末まで説得力を持ちえず、
これも間違ってるんじゃないかと疑いたくなる。
着地が決まらないのは宿命的か。


99.8.2
評価:★★☆ 5
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