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ミステリ感想-『女王の百年密室』森博嗣

2001年08月30日 | ミステリ感想
~あらすじ~
女王が統治する幸福で豊かな楽園。
不満も恨みもない世界で起こる、起こりえないはずの殺人。
完全なる密室と完全なる犯罪。誰が、どうやって、なんのために?
僕とパートナのロイディは推理を開始する。
しかし、住民たちは「殺人」の存在さえ認めない。
「密室」の謎、「百年」の謎、「女王」の謎、そして「神」の謎とは……?


~感想~
ミステリではない。トリックはほとんどない。ロジックもほとんどない。言うなれば、森小説。
氏の色、氏の味、氏の匂い、氏の形……どこまでも森博嗣の物語であり続ける。
謎物語(ミステリ)として見るならば、おそらくたいした作品ではない。
だが、この結晶のような輝き。陽炎のような揺らめき。この小説を読んでいた時を、決して忘れられない。


01.8.30
評価:★★★★ 8
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