~あらすじ~
画商兼霊能者の相良蒼司のもとに持ち込まれたのは『白菊』という謎めいた絵のオリジナルの捜索だった。
世紀の大発見につながる可能性を秘めた絵の来歴を探るうち、相良は何者かに命を狙われ、依頼人は失踪してしまう。
記憶喪失の女、骨董マニア、超能力バラエティまで絡み、事態は誰も予測しない方向へ転がっていく。
~感想~
バカミスの伝道師が放ったのは、存外まともなミステリ。しかしもちろん一筋縄ではいかない。
鍵となる短歌「心あてに折らばや折らん初霜のおきまどわせる白菊の花」そのままに、事態は初霜にまぎれ、いまなにが進行しているのかつかめない。だが真相が明かされるや「白菊」は歴然と眼前に現れる。その構成が巧い。
物語の展開は、記憶喪失という材料がからんだら、こういう方向に向かうかなという範疇ではあるが、きっちりと意外な犯人を用意し、全てが終わったと思ったところでとんでもない仕掛けをくり出すのが、この作者の真骨頂。
褒め言葉として、へんてこなミステリに仕上がった。
07.4.2
評価:★★☆ 5
画商兼霊能者の相良蒼司のもとに持ち込まれたのは『白菊』という謎めいた絵のオリジナルの捜索だった。
世紀の大発見につながる可能性を秘めた絵の来歴を探るうち、相良は何者かに命を狙われ、依頼人は失踪してしまう。
記憶喪失の女、骨董マニア、超能力バラエティまで絡み、事態は誰も予測しない方向へ転がっていく。
~感想~
バカミスの伝道師が放ったのは、存外まともなミステリ。しかしもちろん一筋縄ではいかない。
鍵となる短歌「心あてに折らばや折らん初霜のおきまどわせる白菊の花」そのままに、事態は初霜にまぎれ、いまなにが進行しているのかつかめない。だが真相が明かされるや「白菊」は歴然と眼前に現れる。その構成が巧い。
物語の展開は、記憶喪失という材料がからんだら、こういう方向に向かうかなという範疇ではあるが、きっちりと意外な犯人を用意し、全てが終わったと思ったところでとんでもない仕掛けをくり出すのが、この作者の真骨頂。
褒め言葉として、へんてこなミステリに仕上がった。
07.4.2
評価:★★☆ 5