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ミステリ感想-『溺れる人魚』島田荘司

2007年09月18日 | ミステリ感想
~収録作品~
溺れる人魚
人魚兵器
耳の光る児
海と毒薬


~感想~
海を基調とした作品が4編収められているが、後になるにつれ御手洗シリーズとしての色が濃くなっていくのに、どんどん面白くなくなっていく。
「海と毒薬」にいたってはこれまでにもいくつか描かれたミステリ味のない作品で、そもそも御手洗が鋭い推理を見せる作品も見当たらない。
とはいえ近年のフィールドとしている脳科学や珍しい素材で飽きることなく読ませてくれる。……が、ファンには物足らず、ファン以外には地味きわまりないだろう。御手洗物だからといって飛びつく必要はない佳作である。


07.9.16
評価:★★☆ 5
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