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~あらすじ~
94年ノーベル経済学賞を受賞した実在の人物、ジョン・ナッシュの半生を描く。
47年、ジョンは「非協力ゲーム理論」を発表。その才能に国防省が目をつけ、彼の周囲には怪しげな人物が出没し始める。
~感想~
まずはこれが実話だということに驚かされる。もちろん多少の脚色はされているものの、ノーベル賞を獲った天才学者にこんな波乱万丈の人生があったとは、まさに事実は小説よりも奇なりといったところ。
多少のベタな展開や予定調和な流れも、実話という重みの前ではかすんでしまい、むしろベタで予定調和であるほど、悲劇性をいやましているのだ。
また実話であるにもかかわらず、どんでん返し映画としても非常に優秀で、序盤からあからさまに張られた伏線の妙と、まさかの急展開により何重にも驚かされる、サスペンスとしても良質の佳作でした。
ちなみに映画では固い絆で結ばれたこの夫婦だがwikiなどによると、美談としてふさわしくなかったため削られた、映画の何倍も数奇な変遷をたどっているので、鑑賞後にはぜひ調べてみることをおすすめする。
評価:★★★☆ 7