東方のあけぼの

政治、経済、外交、社会現象に付いての観察

アップルのアメリカ生産はどうなったのか

2017-01-13 06:57:38 | トランプ

トランプがアップルに中国での生産をやめてアメリカでする様にと求めているというニュースがあったが、その後どうなったのか。

これは一般ニュースだったので、ツイッターでの発信ではなく、直接アップルに要求したらしいが。うまくいかなかったのかな、それが自動車会社の問題でツイッター戦法に変えたのか。こんどはうまく言ったというので味をしめたらしい。

ところで日本ブランドのパソコンを買ってパッケージを開けると中国製と書いてある。ほとんどの製品で。そこで消費者は嫌な気分になる。不安を感じる日本人が多い。おなじ外国で生産するならダイナブックもNECもすべての日本のパソコンメーカーはアメリカで生産したらどうなのだ。シナで生産するのとアメリカで生産するのとどちらが安くなるのか、現在。中国の人件費はもう安くはないんだろう。消費者としては日本に工場を戻してもらいたい。コスト面で有利ならアメリカで生産でも良い。

衣料品もデパート等で結構高い物でもほとんどが中国製になっている。これも日本製にするか、アメリカ生産にしたらいい。消費者にとってもいいし、トランプも喜ぶだろう。

 


トランプ次期大統領のトヨタ攻撃の真意

2017-01-08 08:56:57 | トランプ

おそらくフォードやGMにごり押ししたことの埋め合わせなんだろうな。米国自動車会社に圧力をかけてメキシコ移転を撤回させた。当然フォードなどはトヨタや日本の自動車メーカーはどうなんだ、とトランプに文句を言っているだろう。

ここはアメリカの雇用を確保するという主張の整合性を保つために日本の会社にも注文をつけたのだろう。問題はトランプが本気で最後まで圧力を日本の会社にもかけられると思っているかジェスチャーなのかである。また、他の対日要求の一環としてバーゲニングテーブルにとりあえず乗せたということなのか(枯れ木も山のにぎわいということで)。 

断定は出来ないが、トランプの主張は国内自動車会社に対するジェスチャーという可能性が高い。それほど固執しないのではないか。いつのまにか消えてなくなる性質のものではないか。日本としては真正面から反論すると、彼の性格からひょうたんから駒がでるかもしれない。うまくあしらう必要があるだろう。

 


トランプの安全保障案はお買い得

2016-11-26 21:22:35 | トランプ

トランプは安全保障で日本に無茶苦茶な要求をしない(筈)

選挙中もう一つ日本を批判していたのは駐留経費の負担だが、これ自体がトランプは大分値引きしているんだよね。本当の主張はアメリカがおそわれた時には日本が助けにこい(つまり血を流せ)という正論である。それをせめて駐留経費だけは全部持てというのだから、かなりディスカウントしている。日本にとってはお買い得であって、決して不利なディールではない。

 それに既に日本は75パーセント(?)位負担していて他の同盟国よりダントツに負担率が高い。そして仮に100パーセント負担しても2、3千億円というではないか。それほど深刻な負担ではない。

むしろ全額負担されるとアメリカは困るんじゃないかな。日本の完全な番犬になる。だって全部日本が出すんだから。もう少し刺激の少ない言葉でいえば日本の傭兵になるということだ。作戦の指揮も当然費用を全部まかなう日本側つまり自衛隊になる、理屈の上ではね。これはアメリカも困るだろう。

大体、現在の仕組みを作ったのはアメリカそれも共和党だ。トランプが強行すれば(当ブログの予想では強行する筈がないが)共和党議会の猛烈な反対にあうだろう。

TPP補足:TPPの仮想敵国は中国である。トランプが辞退してもいい。経済的措置(例えば為替操作国の認定など)をとってシナの経済力に打撃を与えればTPPを批准しなくても同じ効果が日米両国で得られる。

 


トランプがきった最初のカード

2016-11-26 10:19:57 | トランプ

 当選後初めてTPP脱退を宣言したというので日本の国会でも野党のフルート吹き党首がトンチンカンなことを喚いている。

このカードが一番自然じゃないかな。上下両院で多数を占めた共和党が反対している。批准される見込みはまったくない。トランプもこの壁に突っ込んで行くはずもない。それに選挙中も反対していたことだからね。ニューヨークの安倍トランプ会談がどうのこうのと言っているが安倍さんも少なくとも当座はこうなると思っているだろう。そうでなければ彼は夢見る人になってしまう。日本の国会で成立させようとするのもこれまた当然である。将来品を変えてマルチが復活したときの立場を確保することにもなる。

トランプ政権の滑り出しで注目点は二つある。

A:中国に対する有効な経済政策を実行するか;

B:経済政策の重点をどの分野に置くのか;

アメリカの産業で海外に生産拠点を置いていないのは軍需産業である。軍需産業に大規模な支援をすると報道されていなかったっけ。これは額も巨額だし経済効果は大きい。もっとも永続的な効果を確保するためには安全保障政策が大切だけどね。さあ、とうする集金ペイ。

二番目の産業分野は土木、建築である。勿論アメリカも海外に進出しているが産業の性格から海外進出は部分的である。今後米国内の公共事業やインフラ分野の政策を大々的に強化するって言ってなかったっけ。

株式市場は予見しているようだ。

 


ドウェルテ比大統領がアメリカを軽蔑する理由

2016-11-12 09:39:01 | トランプ

アメリカが本気で「国際司法裁判所」の判決を有効にするガッツがないからである。航行の自由作戦という茶番で世界を誤摩化すそうとするからである。ドウェルテ大統領はアメリカが中国に有効な圧力をかける意志がないと見極めている。それなら小国フィリピンとしては判決を取引材料にして経済援助等極大化しようとする政策を取るのは自然の成り行きである。 

アメリカが中国に経済制裁を科せば彼もアメリカを見直すだろう。それを自らはフィリピンの植民地支配の前科があるにもかかわらず女学校の舎監のような説教をするから、激高するのである。当たり前である。

アメリカがここまで逃げ腰になっているから、トランプになってもいきなり経済制裁は難しい。まず中国が完全な変動相場性に移行することを要求する。しなければ超高率関税を課すと宣言することだ。第二段階として全面的経済制裁を課すことだ。

中国外務省報道官の記者会見等を見ると、アメリカはこれしか有効な手は打てないとたかをくくっている。そして、シナがアメリカ国債を大量に持っている事実を脅迫材料にしている。そんなことをすればアメリカ国債を売りに出すという脅しである。これに屈したらトランプは即座に張子の虎になる。

トランプ当選後のドウェルテ大統領の発言の変化はトランプならやるかも知れないとみているようだ。

考えてもみなさい、新宿歌舞伎町でヤクザのボッタクリバーに警察が奇麗ごとしか言えないなら、歌舞伎町の飲食店がヤクザに従うのは理の当然ではないか。或はヤクザと取引をする可能性があるなら、だれが警察を信用するか。

アメリカは常に歴史的に見ても日本等の諸国の見えない所で中国と商人的取引をする可能性がある。クリキントキが当選していたら間違いなくこうした行動をとっただろう。アメリカは、トランプ新大統領は世界に対して、この懸念を行動で払拭する必要がある。

 


「航行の自由」作戦は八百長である

2016-11-11 07:45:03 | トランプ

 アメリカの「航行の自由」作戦は出来レースである。シナとアメリカの談合である。あるいは「阿吽の呼吸」があったということだ。

ウクライナ問題でアメリカはロシアに躊躇すること無く経済制裁を行った。ロシアは苦境に陥っている。なぜ南シナ海でのシナの国際法を踏みにじる態度や侵略略奪を膨張させる行動に対して経済制裁を科さないのか。

アメリカの「グローバル企業」がシナに人質を取られているからである。国際政治というのは四半期ごとに辻褄を合わせるものではない。四半期ベースでは経済制裁はロス・ロス関係である。経済制裁は長期的観点でアメリカあるいは自由社会のビッグ・ウィンになる。そこを理解しないような政治家は無能である。

自由世界はかって東西冷戦という長い戦いの末にビッグ・ウィンを獲得したではないか。「航行の自由」はアメリカにとっては自由世界のリーダーであるということを示す(ふりをする)偽りに満ちたパーフォーマンスである。アリバイ作りに過ぎない。シナも抗議した振りをしているが、全然脅威も痛痒も感じていない。

圧力や挑発は本来摩擦を生じさせるはずである。またそうでなければ効果がない。実際は「航行の自由」作戦は南シナ海での「シナの平和」を裏書きしているという皮肉な逆効果を生んでいるにすぎない。トランプがどう出るか、まずこれで彼の評価が定まるであろう。

経済制裁以外にも有効な方法はある。中国が為替の自由化をしない限りアメリカへの輸入を認めないとすればいい。あるいはトランプが得意とする高率関税を課す政策をとれば、彼の主張によれば中国経済は三日で崩壊する。三日は無理としても半年でシナはなくなる。これくらいならトランプでも出来るだろう。

 


ペーパータイガーはグレートタイガーに戻れるか

2016-11-10 07:35:54 | トランプ

ペーパー・タイガーはトランプのもとでグレート・タイガーになれるか? 

可能性としてはあると思う。アメリカを張子の虎(ペーパー・タイガー)と呼んだのは毛沢東だったか鄧小平だったか、いずれにしてもシナ共産党の要人であった。皮肉なことにその当時アメリカは張子の虎ではなかった。バリバリの成獣であった。シナ人を鼓舞するために言った言葉であった。

現代ではアメリカは中国にとって、完全にペーパー・タイガーに成り下がっている。とくにクリキントキ、オバマ大統領のもとでは加速している。間に挟まったブッシュは一期しか続かなかったし、ぴりっとした所のない無策な政府であった。

中国に対して一番効果的なのは経済制裁である。もっと正確に言えば「経済制裁から入る」ことである。トランプはこれを断行しそうな気がする。中国経済をつぶしてしまえば問題は解決するだろう。しかも崩壊の兆しが濃厚な現在の中国経済の状態ではこれが一番有効な政策である。

勿論アメリカや西欧日本も相当な影響がある。だからしないのだが、長期的な戦略の観点から言えば中国政策は経済制裁しかない。最近のアメリカがだらしがないのは、経済関係を強化すればするほど、アメリカは骨がらみになって有効な中国政策が打てなくなるのは分かりきっているのに、中国に経済的に深入りして行くことだ。勿論短期的にはいわゆるアメリカのグローバル企業にとっては、これが一番美味しいからそうするのだが。>>