東方のあけぼの

政治、経済、外交、社会現象に付いての観察

携帯料金の引き下げはそんなに重要な問題なのか

2020-10-05 07:21:28 | 社会経済

 私と携帯電話の関係からまず述べよう。私は業界の事情はまったく知らない。もっぱら一ユーザーということである。したがって、これから申し上げることはごく常識的な皮膚感覚的な感想にすぎない。

 菅現首相はしきりに携帯の料金は高すぎるという。聞いていると携帯会社はもうけすぎているという。そうなんだろう、私は投資家でもないし、携帯会社を監視する役人でもないから、ただ「そうなの」、というだけである。

 携帯会社(いまはスマホ業者というほうがいいのかな)の収益構造を示してもらわないとスガ氏に無批判に同調するわけにはいかない。彼らの収益構造がどうなっているか、を示すべきだろう。示しても欲しくもないが、国民に自分の最大の業績と訴えるならば、データを明示すべきである。

 私の素朴な疑問は携帯会社の利益の相当部分はユーザーにとって必要でもないフリル(付帯サービス)を強引に売りつけることによって実現しているのではないかと感じている。感じているだけだよ、具体的に彼らの損益計算書を見たこともない私であるからして。

 久しく携帯会社の窓口に行かないが、携帯の契約そのものなら10分ぐらい済むはずである。せいぜい長引いても2,30分というところだ。しかし、実際には一時間以上かかる。店員が強引にフリルを売りつけようとするからである。彼らの収入はフリル売り上げの歩合によるものらしい。

 かって、私はそんなものは一切いらないからはやく契約をすませろ、と言ったとき、あばずれのような女店員が見せた表情を見せたかったぜ。ぼったくりキャバレーで客がたのみもしないオードブルを拒否した時に見せる女給の、食いつきそうな、なんとも醜い表情を。俺は(突然オレは、になる)怖くなったぜ。

 私がスガさんに忠告するのは、携帯会社の収益形態を国民に示して、電波料が不当に高い理由を示してほしいということ。

 携帯販売店の広い店で二、三人しか客はいないのに、順番がくるのに一時間や二時間も待たされるの当たり前の状態である。店員が今対面している客にフリルを出来るだけたくさん売りつけようとして、いつまでも粘るからウェイティングの客は一時間以上待たされるのは当たり前になっている。

 付言すればスガさんが首相立候補演説で自分の業績の第一に携帯料金値下げをあげるというのも異様というか、品性を疑う。

 つまり、携帯会社の収益の大きな部分を占めるのが各種不要不急の付加的サービス(フリル)ならば、顧客の契約時の不便を解消するために、フリルサービスの押し売りをやめさせるように指導することだろう。もちろんフリルサービスを販売してもいいが、安キャバレーのオードブルのような押し付け販売を禁止すべきである。売り方をスマートにする知恵はいくらでもあるだろう。