不思議な絵を見ることが多い。例のプーチンが露出されるとき、あるいは演出されるときの映像が妙だ。そうは思いませんか。ロシアだってプレゼンテイションの専門家はいると思うんだけどね。どうしてあんな学芸会の立て付けでやるのか。
最近では、二、三日前かな、ショイグ国防相から報告を受けて命令を出しているところだというのだが、粗末な小さな机に向かい合って二人が座っている。まるで警察の取調室みたいだ。もっとも小生はまだはいったこともみたこともないが、映画なんかで見ると、ああいう感じじゃないかなと想像する。しかも、ショイグが刑事に見えちゃうんだな。彼のほうがごつくて恰幅がいいせいかもしれないが。かれがプーチンを調べているみたいだ。ときどき上目使いにプーチンを見たりしていた。
日本語への吹き替えだったからか、二人の肉声はまったく聞こえない。同様にプーチンの発言も音声はなかったようだ。もっとも穴のあくほど熟視していなかったから聞き逃したのかもしれない。日本語の音声によると、プーチンはショイグのミネアポリ(でよかったかな)の制圧報告を是として、製鉄所をハエ一匹出さないように封鎖しろと言ったことになっている。
日本では、こういう政府高官、首相の発言の段取りは官房長官とか内閣府の下っ端が段取りをつける。アメリカだってイギリスだってそうだろう。それにしてはあの映像は異様だ。あれは国内向けにまだプーチンは生きていると、何らかの必要から、発信しているとしか思えない。発言内容からすれば、あんな段取りをつけなくても広報官の発表で充分のはずだ。
あの絵ではプーチンは下半身まで丸見えだ。わざと見えるように足を定期的にバタバタするところを見せるようにしたとしか思えない。大統領執務室の、立派なデスクでやればいいのに、あるいは会議室のテーブルでやればいいものを。取調室で横から全身丸見えの椅子に座って(座らせて?)やることはあるまい。あの時のプーチンの足の動き、硬直したような上半身、倒れるのを防ぐようにテーブルを握りしめている姿など意図的に見せるように段取りしたとしか思えない。