東方のあけぼの

政治、経済、外交、社会現象に付いての観察

ハイド委員長へのリトマス試験紙(3)

2006-09-18 00:57:35 | 靖国

公聴会がおかしいのか。マスコミのニュースがおかしいのか。普通公聴会のニュースというと招致されて意見を求められた証人の発言を伝えるものだ。特にNHKなんかはつまらない証人の発言まで満遍なく伝えるのが常だ。それが公共放送だと思っているのだろう。ところが今回は違った。

9月14日の公聴会のニュースでは意見を聞くほうの議員の発言のみが伝えられる。四人の証人(前号参照)のうち、発言を唯一報道されたのは日本でも名前の知られたグリーン氏のみだ。彼は国務省で日本問題を担当していた人物である。しかもグリーン氏の発言を紹介したのは朝日新聞のみで産経と読売は議員の発言のみを伝える。

完全なやらせということだろう。公聴会という口実でその実意見を聞く側の元締めであるハイド委員長のプロパガンダをニュースにのせることが目的だったのだ。NHKはだからテレビカメラまで用意して議員の発言のところを撮影したのである。朝日がおっかける。しかたなしに読売やそのほかのマスコミが追っかける、という経過だろう。

アメリカの議会というのはその程度のものかもしれないが、このハイドという委員長はとくにおかしい。この公聴会の前には矢継ぎ早に日本関係の公聴会をひらき、従軍慰安婦で日本政府が責任を認めるように決議までしたという。この公聴会のことはあまり報道されなかったようだ。それで14日には事前にNHKを呼び込んだのだろう。

それにしても、高齢者は使い勝手がどこの国でもいいようで。日本では富田メモで81歳の富田未亡人が手にブルーのマニキュアをして大活躍したばかりだ。アメリカでは82歳の翁が老いの一徹かなにか、狂い咲いたようにやたらと張り切っている有様だ。この背後には中韓のロビー活動がある。安倍首相候補はこうコメントした。外交委員会の発言は拘束力もないし、行政当局の意見でもない。アメリカにもいろいろな意見があるようで特別の対処はしない、という趣旨だったと記憶する。しかし、こういうことがきっかけだったと、後で振り返ると気がつくことがある。

政府、マスコミ、言論人、政府広報は全力で対処しておくべきだろう。いろいろな仕方がある。従来の日本のやりかただと、相手を気にして公衆に目立たないように、裏で話をしようとする。これはよくない。すでに報道されたことだ。反論もおおやけにしなければならない。もっとも阿部さんの若いブレーンにこのような言論、広報を達者にさばける人間がいるかどうかは心もとない。


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