この一月でガソリンは、かつてないほど安価になり、今日またかつてなかった高値になった。旧に復したのではない。円高の中にあっても、諸経費の高騰分を入れて「30円」以上も値を上げるらしい。
明らかなのは、政治の混乱で起きたゴタゴタである。この問題、あるいは事件で得をした人たちがいるであろうか? 自民党は世論を無視して敵に回した。民主党は、明確な対抗策を出せずに、ある意味悪党の側に回された感がある。明確は反応が少なかったこともある。
国民は一月安くなったガソリンを得たお得感よりも、その後の高騰の方が残る。言いように振り回されたガソリンス タンドは、何一つとしていいことがなかった。
理念が欠落した政治の貧困がもたらしたゴタゴタであといえる。スタンドマンが哀れとも思えるのである。
税の役割が終えたなら、止めるのが筋である。ガソリンにかかわる暫定税率は、有り余っている。少なくとも、道路を造る現場にはとても必要と思えない代物がたくさんある。妙なモニュメントや碑が無数にある。数キロも続く誰も通らない歩道には草が生えている。
ほんの少し道路を曲げる作業が、延々と続けられている現場は後を絶たない。何のために必要なのか、だれにとって必要なのか分からないこのような構造物は、明らかにお金が余っていること物語っている。
役目を終えたものならば、廃止するのが目的税の筋である。一般財源ににするのは筋が違う。ガソリンを焚かない多くの人に、税を還元することになるからである。環境対策に限定するなら解からなくもない。
経済は一流でなくなったといわれるが、政治は三流以下でないか。今回のゴタゴタ騒ぎは、海外メディアも十分な解説も報道もない。説明のしようがないのだろう。他国民には理解できないことだ。
それにしても、値上げの方はまことに素早いものがあった。ガソリンの値上げが新たな、次世代のエネルギーや車の開発につながることを期待したい。