日本と同じような歩調で、BSE(牛海綿状脳症:恐牛病)に関してアメリカ産牛肉の輸入体制をとっていた韓国ではあるが、先月4月18日に、この枠をOIE(世界獣医検疫所)基準に合わせると発表した。
OIEの方針に従うということであったが、実態はほぼ全面的な輸入へとなっていた。米国シェーハー農務次官は「すべての年齢の牛の、米国産牛肉・牛肉製品を完全な市場アクセスにゆだねることになった」と言わしめていた。
年齢もさることながら、危険臓器とされていた、脳、眼球、せき髄、頭蓋とうすべての臓器をも容認していたのである。韓国政府は、OIEの基準に照らし合わせてみても、30か月という縛りも、危険臓器についても撤廃してしまっていた。
韓国では、インターネットで李明博大統領の弾劾署名を行い、100万名を突破したとのことである。今日(5日)には、ソウルで1万名のデモも行われた。
李明博大統領は、経済最優先を掲げて登場した、民間の経営者である。ほとんど、経済効果からのみ米国産牛肉の輸入に踏み切ったのであろう。
韓国内の米国産牛肉に対する不安が大きくなり、日本や台湾と比べて著しい不利が生じる場合は見直すと、韓国政府は発表した。アメリカも、自国の牛肉の安全性を相も変わらず強調する記者会見を行っている。
アメリカ産牛肉は、BSEはもちろんのことあらゆる伝染病や衛生面での危険は、歴然として存 在する。
つい先日も、あれほど日本国内では大騒ぎしていたにも拘らず、、危険部位を含んだ牛肉を平然と輸入させる国である。どんな小さなことでもいいから、輸入制限の理由を見つけ出し、輸入制限をするべきである。