核の開発に先鞭をつけたアインシュタインは、「次の次の戦争はどうなるでしょうか」と問われ、「次の大戦は解らないが、その次のことは解る。第四次世界大戦は木の棒と石で争われる」と答えたが、これはいろんな示唆を教えてくれる。
アインシュタインが次の戦争と表現したものは既に形を見せてくれている。かつてスタイル、宣戦布告をして国と国が威信をかけるなり、利権を取り合うなり、領土を奪い合うなりし、兵士が銃などを持ったり戦車や戦闘機に乗って戦ったが、そうした形が消えつつある。
宣戦布告は太平洋戦争を最後にほとんどなされていない。国と国の戦争はないに等しく、それぞれが背景になにかを背負って戦っていることが多く、紛争と呼ぶ方が相応しい。紛争であるから、互いをテロリストと呼び合うようになる。敵は見えないところで、金と武器を提供するなどする。プーチンはこれは戦争ではない特殊軍事作戦だと、ウクライナに侵略している。国際法逃れの意味もある。
そうして戦争あるいは紛争の形態の変化は大きく変わってきた。ロシアの侵略によるウクライナ戦争がその典型である。三年を迎えるようになり、銃撃戦から戦闘の本態は無人兵器に代わりつつある。ドローンと呼ばれる飛行物体から、地上を走るものから、もうすでにAIが判断して指示を出す現場も現れてきている。人的被害はほとんどなく成果を上げることもある。
こうしたことを背景に沖縄辺野古基地の意味も失せつつある。普天間の代替えというのは、政治的意味合いしかなく、普天間は永久にヘリポートとして使われるだろう。移転することは基地拡大を意味している。
辺野古基地構想は30年以上前に遡るが、普天間基地は世界一危険であるとしてここに移転するという、住民対策、政治的言訳を持ち込んで、あらゆる機会の住民の意思は全て反対であるのを押し切って、普天間のサンゴ礁を埋め立ててまで、巨大な基地を作ることを決めてしまった。
アメリカは政治的道具としてる使われていると、辟易している。昨日新たなサンゴ礁に土砂が投入されたが、現時点で早くても2037年の完成とされているが、現実的にはあと40年かかると見込まれている(現地選出の国会議員の見解)。1世紀近く前の抗争の基地など何の役にも立たなくなる。
今日ウクライナの発表したところによれば、先日ウクライナ東部にぶち込まれたロシアのミサイルはマッハ10であるという。迎撃をすることはほぼ不可能である。
古くから戦争の現場は、科学技術の最先端を行くと言われている。
普天間のような巨大基地など、まさしく敵基地として目立つばかりで恰好の攻撃目標となる。完成する頃には、戦闘機などの駐機場としての役割しか持たなくなる。
民意を受け入れず、環境破壊をしながら3兆円にもなろうという辺野古基地を建設を強行しても、完成する頃には殆ど無用の産物になることが目に見えている。
そして、我々が木の棒と石でたたう日も近づいている。