安倍政権が口にする、一国では平和を守れる時代ではなくなったとか、世界は大きく変わった中で平和を守るために・・、といったことを盛んに口にする。集団的自衛権の行使可能にするために、取って着けた理由である。
平和を守る? 平和を守るために軍隊を出す? 平和を守るために他国の人たちを殺める? ましてや他国の紛争や横暴に、同盟国という理由で兵を送る?。
それは平和とは言わない。平和は守るのではなく、平和は実践するものである。国家としてあるいは個人として、社会が平和を希求し実践するものである。他国から財産や土地や人命を奪って、成し遂げるものではない。
彼らが守るとしているのは、人命や国土や権利などのことである。平和を守っているのではない。こうした行為そのものが、戦争や紛争への引き金になるのである。
このようなものを守ろうとして、武力に頼ることが武力衝突・紛争へとつながる。国連憲章は武力行使と強く制限している。
これほど多くの国民の不安や危惧に対して、独断的な説明を繰り返し首相の責任論を盾に、立憲国家の在り様さえも否定する矛盾。政治家は嘘をつくものであるが、安倍首相の場合はそれが甚だしく、稚拙で芸当がない。
平和を守るために、同盟国と共に行動して武力に頼るという矛盾。これは、安倍首相の主張する、積極的平和主義とも重なる。平和のために抑止力を高める。平和のために武器を売る。平和のために武力増強をする。それは平和主義とはいわない。
安倍政権も自民党と公明党の与党は、平和の何たるかを理解していない。