
そして、最もひどいのがTPPである。ほとんどの田舎の自民党候補者は、TPP参入には反対と明確に説明していた。当地の自由民主党の候補者も、絶対参入しませんとマイクを握りしめて訴えていた。ところが当選すると、舌の根も乾かない間に180度反対のことを言い出したのである。色々言い訳はするのであるが、だったら解散までして、国民に信を問うべきである。
上の絵はその証拠品である。自民党はTPPに参入しない。嘘つきませんと言っている。ほんの僅かの間農水大臣の席を戴いた西川公也などは、自民党の方針に背いてまで、反対するとまで言っていた。農水大臣になったら、一転してTPP推進強硬派に変貌した。この何度か諍いを起こしてきた元社会党の卑劣な男は、君子でないが豹変した。(何度も豹変している)
ところが、
福井照衆議院議員は9月29日に、「西川先生の思いを、強行採決という形で実現する」と言ってしまった。この男は、衆議院の特別委員会の理事を辞職した。
ところが、一昨日今度は、山本有二農水大臣が、佐藤勉衆議院運営委員長のパーティで、「TPP強行採決は佐藤氏が決めることになっている」と、これまた言ってしまったのである。言ったというより、漏らしたといった方が正しかろう。つまり、強行採決は自民党の関連議員の間では、タイミングを計っているだけなのである。
この男たちの発言は、立法府の威厳を損ねるどころか、民主主義の根幹にかかわることである。与党の公明党ですら、遺憾であると表明した。野党は山本農水大臣の辞任を要求している。
そして、このことを問われた安倍晋三は、「我が党は、強行採決をした歴史がない」と笑みを含ませて言ってのけた。ウソつけ!何度やってきたか数知れない歴史がある。
今回は、口の軽い奴らがいたので、ばれただけである。TPPは弱者や地域や、一次産業や中小企業を守ってきた関税を取り払う、無関税貿易システムである。国家が決めてきた法律をも凌駕する、企業利益優先システムである。アメリカ大統領の2候補も反対する、TPP日本が先導する必要などどこにもない。