そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

創価学会の創設者は治安維持法で逮捕され獄死した、公明党は教訓としないのか

2017-05-15 | 地位協定
1943年牧口常三郎創価学会代表は、伊豆で治安維持法違反・不敬罪の容疑で検挙され、同日、理事長だった戸田城聖も東京で検挙された。ともに逮捕・投獄され、会は壊滅状態となり、牧口、戸田は、厳しい尋問にも屈せず、信念を貫く獄中闘争を続けたが、牧口は翌年創価教育学会創立から14年後のその日に獄死した。創価学会という宗教団体と思えない名称から、牧口が教育者であったことを知ることができる。
共産党は小林多喜二のように数多くの党員が拘束され惨殺されたり、出所後も数多くの党員を失っている。尤も党名は同じでも現在の日本共産党とは、多くの面で異なってはいるが。
なのに、最大の支持母体というか、創価学会と一心同体の公明党は「共謀罪」の成立に積極的である。公明党は立党の精神である、公明性も中道精神をもかなぐり捨て、維新の会に与党の甘い汁を横取りされないため、懸命に自民党にコバンザメのように何をやられても離れないままである。共産党のように自らの歴史を教訓化もできず、共謀罪の成立に協力する公明党であるる。

「共謀罪」の審議がヤマ場を迎えつつある。国際組織犯罪防止条約の締結のためなら現行法のままで何ら問題はない。テロ防止を掲げる法案の狙いが反政府の活動などの監視なら、戦前の治安維持法に酷似する共謀罪は極めて危険と言える。
国連の条約はマフィア対策のためのものであって、更にはマネーロンダリングや人身売買、麻薬取引など金銭目的の犯罪を主眼としたものであって、テロ対策のための条約などではない。
過去三回にわたって政府が共謀罪法案を国会提出したときもテロ対策としなかったのは、自民党にまだ理性のかけらが残っていたからである。国連の国内立法指針は「自国の国内法の基本原則に従って必要な措置をとる」ことを認めている。
日本の法律の基本原則は既遂の処罰である。話し合っただけで犯罪者となる共謀罪などは、日本の刑事法の原則とは全く相いれない者である。しかし重大犯罪については、未遂や予備、陰謀などの段階で処罰できる。暴力団対策の法整備が整っており、現行法のレベルで十分国連の条約を締結できることになっている。強引に「共謀罪」を推し進める安倍晋三は何を狙っているのか。
4度目の今回は、共謀罪に「テロ対策等」と冠を付けた。東京五輪・パラリンピックと結びつけ、国民の理解を得ようとする狙いがあるがかなりの無理筋である。
テロ対策が法律ではテロを防ぐ万能薬でないのは米国やフランスなど各国をみればわかる。すでに日本はテロ防止に関する十三もの国際条約を締結している。2014年に改正されたテロ資金提供処罰法によって、資金や土地など利益の提供が包括的に処罰の対象になっている。日本ではほとんどのテロ目的の行為は処罰できるのである。今回の法案は共謀、計画段階と準備行為の段階で処罰できるようになる。だが、話し合いという共謀やATMでお金を下ろしたり、バードウオッチングです頑強で見るだけで準備行為の現場と判断するとしているが、捜査当局はどう対応するのであろうか。結局はいつでもだれでもと、広く監視するしかない。
金田法務大臣は、政府は国会で「一般国民は対象にならない」と繰り返すが、それが非現実的であることは一目瞭然である。監視続けなければ、反政府団体などと判断で切るわけがない。つまり国民すべてが監視対象になるのである。
公明党は最大の支持母体の創価学会創設の代表が治安維持法で拘束されて獄死したことなど、微塵も見せずに権力の座にしがみつこうとしているのである。
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