そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

福島原発事故時の情報非公開、そしてその7年後の現在

2018-03-26 | 原発と再生可能エネルギー
上の図は、福島原発事故後の気象情報や海流の情報を考慮した、放射性物質の流れをシュミレーションしたものである。地上では距離とは無関係に、飯館村方面に放射性物質の流れが濃いいことも見て取れる。このことを知りながら、飯館村は避難が数日遅れたのは、原発からの距離と自治体中心の避難を行っていたからに他ならない。
問題は海洋はの流れである。日本には恒常的に西風が吹いている。障害物のない海洋への吹き流れと、海流による拡散は恐ろしいものがある。短期間で日本の面積を大きく上回っている。急遽日本に駆けつけた原子力空母ドナルドレーガンは、トモダチ作戦として救助に駆けつけた。このトモダチ作戦は、多くのアメリカ兵を被ばくさせることになってしまった。正確な情報を開示していればこんなことにはならなかった。幾人かの兵士が訴訟をしている。

漁師たちは汚染海域で漁をしても売ることができない。漁は行われているが、試験操業とされ基準値以下であっても売ることができない。そもそも買い手がいない。かつて常盤モノと築地で高値が付けられた魚が売れないのである。今なお、出荷停止である。
直接的な被害にだけに納得しない人たちの集団提訴が行われ、「原発以前の生業(なりわい)を返せ」という訴えが先日認められた勝訴している。生業を奪われた福島原発被害者たちの声が生々しい。
「希望が無くなることは空しいことです」「メルトダウンした原発は存在しているのです」「20ミリシーベルト以下は受忍せよに反対する」「保育園児たちには、基準値以下でも地元のものは食べさせられない」「つらい、悔しい、これは大人がしでかしたことなのです」「田んぼは、百姓の仕事場だかんね」と汚染野良で手を休めない農民。
「風評被害という言葉は、何でもないのにあるかのように言われることであり、東京電力を擁護するものである。私たちは実被害を被っている。実際に放射性物質を浴びている。風評被害などではない」
ある壮年の男性は、「被害者だけで終わりたくはない」と、太陽光温水器や発電機それに、山の木を切って薪にして暖を取り灰は山に集めて埋め、自ら除染をして新たな生活を取り戻そうとしている。
原発は科学的な汚染や物理的な損害だけではなく、人々から生活を奪ったこと、希望を奪ったこと、生業を奪ったことが裁判で認められたことは意義深い。
しかし、黒袋の汚染物質が毎日のように、『仮置き場』に増えてゆく。だのに未だに、原発をベースロード電源と評価し輸出までする、安倍晋三とその取り巻きを許すことができない。
コメント (2)
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