そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

ハマスの奇襲(アルアクサの洪水)から一年、ネタニアフ極政権に口実を与えたといえる

2024-10-07 | 中東

一年前の今日、ハマスは「アルアクサの洪水 」と銘うった奇襲を行い、ユダヤ人入植地の音楽祭を襲い、1200人を殺害し400名を人質として捉えた。一瞬の勝利にハマスは酔いしれた。ユダヤ入植者の不法行為と暴力に、耐えに耐えてきた彼らの精いっぱいの報復である。
ハマスは人質をとることで、ネタニアフ政権が交渉に応じると読んだのだろうが、第三次ネタニアフ政権は極右翼政権と組むことで、組閣した政権である。アルクサの洪水をハマスを根絶やしする格好の口実としたのである。交渉に応じればハマスは生き残るとばかりに、ガザ壊滅に向けて攻撃し4万2千人を殺害した。それは今も継続中である。
イスラエルでは、右傾化したネタニアフ政権がこれまで封印していた、「ガザを破壊し再生できないようにする」「ヨルダン川西岸はユダヤ民族の地である」という言葉を、公然と言われるよういなったのである。
イスラエルの急進派がオスロ合意で、暫定自治政権を認めたパレスチナ人の土地を、ユダヤの地であるというのである。事実ヨルダン川西岸地域では、公然とユダヤ人がパレスチナ人の家屋を破壊し、銃でパレスチナ人を追い出し土地を略奪し入植している。
イスラエル人の入植は国際法違反とはっきりと結論がでているが、イスラエルの世論は公然と入植を正当化するのである。ここは我々ユダヤ人が2000年前に与えられた約束の地であるというのである。
第三次中東戦争までは、ユダヤとアラブの死者の比率は280対1であった。ネタニアフはこの数字に近づけようとしているかに見える。仮に2千人の280倍とするなら56万人になる。軍事力で圧倒するイスラエルは、暴力で容易にパレスチナの地を支配できると信じている。ハマスのアルカクサの洪水はパレスチナの誤った選択であったといえる。イスラエルは民主国家などではないのである。


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