そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

サウジアラビアは殺害していたとしても何の違和感もない

2018-10-18 | イスラム

サウジアラビア人で、アメリカのワシントン・ポスト紙などでサウジ現体制を批判していたジャーナリスト、ジョマル・カショギ氏が、トルコのイスタンブールにあるサウジ総領事館に入館後、10月2日以降行方不明となっている。早くからカショギ氏は殺害されたという疑惑が持ち上がり、国際政治問題化している。
どうやらカショギ氏が身につけていた「アップル・ウォッチ」経由で音声が記録されていたようである。トルコの関係筋によれば、カショギ氏が領事館内で生きたまま切断された、バックには音楽も流れていたというのである。トルコ紙イェニ・シャファクは17日、カショギ氏の拷問と尋問の音声記録とされるものの詳細を伝えている。同紙は、カショギ氏は尋問中に指を切断され、10分以内に死亡した。その後、頭部を含めて遺体は切断されたというのである。
ワシントン・ポスト紙はカショギ氏による最後のコラムを掲載した。同氏が消息を絶った翌日にアシスタントから送られてきたもので、アラブ諸国政府によるジャーナリスト弾圧と国際社会がそれに対応できていないことを非難する内容だった。
更にニューヨークタイムス紙は関係者などの話として、カショギ氏を殺害したとされる容疑者4人がサウジのムハンマド皇太子とつながりがあると報じている。
サウジアラビアについて書いている本ブログの二年前の記事、「サウジアラビアという世界最大の世界最大のイスラム原理主義国家」 に、急にアクセスが増えている。サウジアラビアは王政国家、サウド家の独裁・世襲国家である。民主主主義のためにイラクに攻め入ったアメリカは、内容はともかく選挙で選出されているフセインを殺害させた。アメリカがその非民主国家サウジアラビアと緊密であるのは、石油のためである。日本もそれに追随する。経済のためなら政治理念も人権も関係ない。
トランプは早速、ポンペイル国務長官をサウジに派遣して、「お前たち白だよね」と発信している。トランプは、サウジとの経済的重要性を盛んに訴え、問題の終息を演じている。
サウジアラビアでは、ワッハーブ主義と言われるイスラム原理主義は幼いころから国民に叩き込まれる。オサマ・ビンラディンやIS(イスラム国)を生んだ背景も、このワッハーブ主義にある。まるで世界の近代化や民主化に逆行するようなワッハーブ主義が現デイでも生き残れるのは、石油のおかげである。
カショギ氏の消息も殺害の事実も不明ではあるが、領事館という国家の公的場所で実際に殺害されたとしても不思議ではない。サウジアラビアはそうした国家である。

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