佐渡島でトキが10羽放鳥された。中国から移入したトキの人工飼育したものを放したのであ る。放鳥は秋篠宮夫妻を呼んだりと、盛大なせセレモニーの感がある。
関係者の努力には敬意を原環値がならないし、それはそれで良いと思われるが、果たしてトキは生き残れるかが問題である。トキが絶滅した原因を取り除けばいいのであるが、ことはそんなに単純ではない。
NHKの教育テレビの「知るを楽しむ」の今月の木曜日は、岩澤信夫さんである。非耕起栽培でお米を作ることを全国に普及されている方のお話である。田んぼを耕かさずに、前の年の株の間に苗を移植してゆくのである。
更に、冬は田を乾かすことなく水を溜めておく(冬季潅水)のである。水ミミズが大量に発生して、田の土の表面を耕す作用をし、昆虫など小動物がたくさん繁殖するのである。
農家の労働力軽減のために始めた、非耕起栽培であるが、結果的に田は無数の小動物を育てるようになったのである。やがて昆虫などの小動物を食べるカエルやザリガニが増え、田の食物連鎖の頂点に立つ、カモやサギが飛来するようになったのである。田が豊かな生態系を育てるように変身したのである。
非耕起栽培の田は、人の命を支えるばかりでなく無数の動物を育むようになったのである。
佐渡の農民は、多少収量の落ちる非耕起栽培を始めようとしている。トキの繁殖は、農民の非耕起栽培の普及にかかっているといえる。彼らの田ならトキも生き残れる。
トキが全滅した原因は、農薬を大量に使用し、大型の農業機械の普及にある。これらのことは農民が望んでいたことではない。農機具会社と肥料屋に翻弄されただけである。トキが甦ることは、農民にとっても良いことなのである。
豆作先生のブログから来ました。
絵描きの氷野(PN)と申します。
先生のフォトアルバムもコメントも、大きく頷きながら拝見させて頂きました。
このトキのお話ではないですが、自分は生き物の姿が、未来の人間の姿と思っています。
なので、生き物の環境を考えていける事が、真に生命共同体として物事や己を見れる視野の広い人間になれるのだと思っています。
全ては繋がっているのですし…
またお邪魔させて頂きます^^
トキが甦ることができるかどうかは、農業の根本が問われていることと同じだと思います。
鳥が生きられる環境にしていかなければ、いつかは人間の生存も危ぶまれるようになるのではないでしょうか。