岸田文雄の暴走が止まらない。思えばこの暴走を10年前に予告した賢人がいる。大江健三郎氏である。安倍晋三には気を付けよ、戦前回帰の軍国主義を目指しているというのである。この男は呼び捨てにしろと言ったので、本ブログでは一貫して「安倍晋三」と呼び捨てにしている。この安倍の引いたレールを、こともあろうか党内護憲派の宏池会領袖が、一気に確実に突き進んでいる。これから先、岸田に敬称はつけないこととする。
岸田文雄に決定的に欠けているのは、決断力である。普段は、慎重に検討し、あらゆる可能性を排除せずという言葉を羅列して、結局何もやらない。閣僚の不祥事への対応がいい例である。罷免もできず当人が行き場を失くして、辞任を待つだけであった。
ここぞと拙速に決断したことは全て裏目に出ている。令和の所得倍増計画、資産倍増計画、安倍晋三の国葬、統一教会回避の内閣改造は全て失敗している。そして今回の唐突と思われる防衛予算倍増計画である。
岸田文雄は、安倍晋三の作ったレールの上を進んでいるだけである。閣議決定ですべてを決める。閣議決定とは、首相が自ら任命した部下を集めて決定する内々の決定でしかない。それでいて、閣議決定をまるで最終決定と、ロクに説明もなく、審議もなく、国会議決に持って行く安倍の手法である。
そして、安倍晋三がこの手法で通した憲法違反の、集団的自衛権行使容認が全てを国会の理性を緩ませた。多くの国会議員はこんなことが出来るのかと、便利な手法を倣う。
安保関連三文が閣議決定されるようであるが、安倍の開いた道は速度制限がないようである。使用目的も何もなくただひたすら防衛予算倍額の論議ばかりが先行する。
大臣室で札束をポケットに入れ、検察から逃げに逃げ仮病で一年も子会をズル休みした甘利明は、「賢明な日本国民は必ず理解していただけると思います」と放言しても目立つことがないほど、自民党内はボロボロである。
軍事拡大は競争にはなるが、抑止力などなることはない。兵器は人を威圧し殺す道具である。極めて非生産的道具であり、環境破壊以外の何物でもない。
軍事増強を何ら論ずることなく、世界情勢は変わったと、相手が先にやった論理でアメリカが喜ぶ軍事産業振興へと走る、防衛予算の倍増に反対する。