「専守防衛」とは文字通り、守りに専じて防衛することである。身を守ることが専守防衛であって、攻めることではない。ましてや先に攻めることまで、理屈をつけて専守防衛と言いかえるようにまでなった。
相手国がミサイル発射の準備をしていれば、専守防衛の範囲で攻撃できるというのである。
今日岸田文雄総理は記者会見して、相手国に思い留まらせる戦力が、抑止力となると述べている。抑止力そのものが空論である。早速中国がこれに反応している。戦争とは相手の悪いところを見つけだし、相手の方が悪い先に動きしてきた。結局これが軍拡競争になるのである。
何より北朝鮮には抑止力など効くわけがない。北朝鮮の軍事力、核とミサイルは他国に支援をおねだりする道具でしかない。それに乗っていると思わせるような交渉がある間は、核もミサイルも廃棄のポーズを見せていた。
岸田が多くの方の意見を聞いたといっても、自民党内の税制調査会であり、その結果をコバンザメのイエスを言う役の公明党に知らせるだけである。そして十分論議したとして、閣議決定をする。閣議決定したのは安保三文書である。
そして数の力で通す。安倍晋三が作り上げたミンシュシュギ手法である。
幸いなことに、野党第一党の立憲民主党が不甲斐ない。自民党に言葉でも対応する能力がないばかりか、優柔不断の若者が党首である。国民民主党はなんとか与党入りを狙っている。維新の会も同じようなものである。この三党は憲法のことなど考えてもいない。
共産党とれいわ新選組は、専守防衛を厳しく指摘するが、共産党は組織として硬直状態であり、れいわはなんとも心もとない。
国家安全保障戦略などの安保三文書は、安倍晋三が集団的自衛権行使容認を閣議決定したことを根にした、アメリカのために戦い、専制攻撃をするという好戦的な法案の一部である。
この非民主的手法の閣議決定とは、自らの人事権で選んだ部下たちに同意させて、法案をを通すものである。この為政者にとって都合の良い手法を、岸田も踏襲する。
防衛予算の倍増に反対する。