幼い頃学校で読むことを禁止されていたが、漫画で多くを学んだ。その中でも手塚治虫は秀逸であった。手塚は20世紀は戦争の世紀であるが、21世紀は科学が戦争をなくし平和な世紀となると述べられていた。
手塚治虫は未来を原子力に求め、お茶の水博士が作ったロボットに「アトム(原子)」と名付けました。初期の作品には原子力で動く機器や船舶などが描かれています。手塚の原子力、核への誤謬や誤解を彼は直接は書いてませんが、資源のない国に必要だと多く国民に思わしめていました。
原子力の平和利用は政界にも広がり、正力松太郎や中曽根康弘たちが旗振りになって、ノーベル賞受賞者湯川秀樹たちの強い反対を押し切って取り組み、54基もの原発を、この狭い火山列島に作りげてしまった。
必ず排出される危険な廃棄物の行き場もないまま、この狭い地震国に危険極まりない原発は建設された。政治主導の原発の安全基準もその評価も、杜撰に作成されていることが解ってきた。活断層の評価は50年経って本来の形が明らかになり、直上に建設してしまっていた原発もある。
必ず排出される危険な廃棄物の行き場もないまま、この狭い地震国に危険極まりない原発は建設された。政治主導の原発の安全基準もその評価も、杜撰に作成されていることが解ってきた。活断層の評価は50年経って本来の形が明らかになり、直上に建設してしまっていた原発もある。
原発の安全基準に揺れる地震の評価はあっても、能登地震で4メートル超の隆起評価が起きたが、地震隆起の評価が原発にないことを初めて知って驚いたものである。
ウクライナ戦争で、ヨーロッパ最大のザホリージャ原発がロシアの攻撃を受け占拠され、最も重大な事故になるだろうミサイル攻撃の評価すら日本では安全基準に取り入れられていない。
昨年2023年2月に閣議決定された「GX実現に向けた基本計画」と、同年7月に閣議決定された、「脱炭素成長経済型経済構造移行推進戦略(GX推進戦略)」で、重点16分野に半導体と原子力が入っている。
産業界の基本方針は、半導体やリニアーなど電気大食い産業を成長させるので、原発は欠かすことができあいと訴えているのである。
まさしく原発回帰そのものネルギー基本計画である。原発をベースロード電源から、最大限活用原発再稼働基程度必要とまで言い替えている。
かつては安価だと言い続けていた原発も、相当適当な安全対策を講じても20年前より46%も高くなっているのである。
しかも日本の場合は老朽化原発ばかりである。超超高齢化社会の原発事情である。コンピューターもコンビニすらなかった時代のものばかりである。
そこで再稼働の基準を下げて、新たな建設さえ言いだした。怖ろしい社会である。
安いエネルギー源かも知れないが、結局高くつく。