上図は報道1930のものである。日本の温暖化に対する意識の薄さが際立つ。10年ほど前の日本農業新聞のアンケートそのままである。一次産業関係者は異常気象を9割が実感していたが、都会の人たちは2割程度であった。
上図はそのままである。こんなに暑い日が連日日本列島を覆っているのに、クーラーつけて過ごすことが温暖化対策と思っているのであろう。
温暖化というより異常気象は一次産業に携わっている人たちにしてみれば喫緊の問題であり続けてきた。どの程度進行するかや何が起きるかの詳細は憶測の域を出なかったが、気象の異常が進行していることは誰もが感じていた。
竜巻や大雨や耐えられない暑さや雪不足や雨不足が同時進行していた。放牧の馬が通常は3月から出産が始まるのに、いつの頃からか1月に産む馬が出てきている。タンチョウが1月には根室地方にはいなくなるのに、越冬するようになった。狸が増えてきたなど自然界の生物の反応が顕著である。
こんなことは突如としてきた明けではない。便利を負い続けてきた結果、CO2の排泄を懸命に行ってきたからである。
少子高齢化も突如としてきたわけではない。少なくとも30年前には判っていた。議席数や支持率に翻弄される政治は、目先の対策しか組むことがない。深刻になってからアタフタするのである。
食料問題も深刻な状況であるが、大地の恵みを実感していないコンクリートとガラスの都会の人たちは実感することもない。どこかボタンを押せば食料は何時でも出てくると思っているのであろう。
温暖化対策同様に、食料問題はもう手遅れである。今できることは悪化までの時間をゆっくりさせる方策しかない。
上図の日本人の温暖化への意識の低さは、少子化対策も食料問題もすっかり手遅れになっているのに、85%の人はなんとかなると思っているのである。
ただ、この温暖化は地球の危機などではない。地球はもっとこんなな時期を幾度も経験している。危機なのは人類である。人類は育んでくれた環境を自らの手で悪化させてきたのである。