そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

除染が出来ない場合は出来ないと判断を

2011-10-12 | 原発と再生可能エネルギー

今、懸命に福島県内では放射能の除染に必死である。政府は1ミリシーベル以上を、除染すると発言している。

Photo 政治家は、有権者に良い顔をしなければならない。多少の無理でも、通さなければ投票してくれない。そのため、故郷に戻りたいと願う人たちの感情に従ってしまう。そのことは解らなくもないが、放射能については純然たる科学的な判断を優先するべきである。

洗浄したり表面を削ることで多少で、政府の基準値を下回ったと喜ぶ気持ちは解らないではない。しかし、放射能に許容値などないことを思い起こすべきである。基準値とは、どうすれば、あるいはどの数字を出せば最小限の生活が出来るかという、いわば政治的な数字でしかない。

第一除染しても放射能はなくならない。それらを置いておく場所、保管するところが必要になる。その場所をどのようにするかも、検討されずに除染物質はたまる一方である。

見ることも感じることもできず、しかもその影響についても相応の時間経過が必要である。個体差も年齢差も品種間差もかなりある。放射能の怖さを判断する基準そのものが、単純ではない。

放射能の本質を理解した上での、政府の除染奨励であろうか。それよりも居住不能地域を特定することの方が、次への対策が可能になる現実的な対策にもなる。

福島原発の恩恵をたっぷり受けた、双葉や浪江地域とその周辺は、早々に居住不可能と判断されるべきではないか。そして相当の地域も同様に居住不能地域として、決定するべきである。

こうした無人地域を作ることで、のど元過ぎるとすぐに忘れてしまう国民に警告し、原発再稼働を目論む連中に休むことない圧力をかけ続けるべきである。

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アフガン戦争で消耗するEU

2011-10-10 | 政治と金

Photo アフガンにアメリカが侵攻して10年が経った。この10年で、世界の政治構成が大きく変わり、世界の経済情勢も一段と厳しいものになった。

経済学者は通貨の信用問題で、EUの経済危機を説明する。リーマンショックの原因やその後の経済危機を、経済学の上からだけで説明をする。

Photo_2かし。我々のようなド素人は、現実に起きていることに原因を求める。一見関係ないと語られることでも、経済を知らない我々には関連付けることが可能である。

アメリカ同時多発テロからの10年はこうした現実的に、よく言えば多角的に 語られるべきである。

アメリカの相対的な位置の低下は、イラク・アフガン侵攻にその原因があると見るべきである。アメリカは3兆ドルを非建設的戦闘に消費した。見返り、つまり軍事産業以外に経済効果などない。

とりわけ、EUの昨今の経済危機ははたして、僅かGDPが3500億Photo_3ドルの国家、ギリシャの経済破綻が原因といえるだろうか。ユーロの信用不安は、ギリシャの債務問題を理由にしたに過ぎない。

大義なき戦争がもたらしたもう一つの側面に、社会不安がある。EUにこの戦争に起因する消耗感がある。更に、アメリカに加担したことによる、国内的な政治不信・不満が雇用問題などを引き起こしていると見るべきである。

更に世界は、ユーロの危機を自国の経済問題の理由に掲げ、責任逃れをやっている。大義ない無用の戦争が引き起こした、経済危機、社会不安こそ、ビン・ラディンの思うつぼではないか。

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土建屋の論理に翻弄される八ッ場ダム

2011-10-09 | 政治と金

前田国交大臣が、八ッ場ダム推進派の連中に突っ込まれ揺れている。民主党は、マニフェストで八ッ場ダムなどの中止、あるいは見直しを訴えて、多くの議席を得た。

民主党は、今更マニフェストのことは口は出した気ない心境であろう。ガPhoto ソリンの税金にしても、子ども手当にしても、大体が埋蔵金が十分あると言ってたが、それも当てにならな状況である。

きっと民主党は、国民がマニフェストを早く忘れてくれることを願っているに違いない。殆どのものが消えてしまっている。

僅かに原形をとどめているのが、八ッ場ダムの中止である。「コンクリートから人へ」は、今ではどこか哀愁を帯びた、懐かしいフレイズである。

土建屋たちは、徒党を組んで国交省に押し掛けた。ダム建設に掲げた40年前のデータなど、忘れた如くに洪水対策に危機管理を掲げてきた。

3.11の震災を人質に、地震に火山の噴火まで持ち出してきた。長年国から事業を引き出して、食ってきた連中である。したたかなことこの上もない。

この地域に友人がいる。先日尋ねると、この町の人たちは嫌っといわれるほど、八ッ場ダム建設に翻弄されてきた。殆どの人がどうでも良くなっているようだ。

実際事業で潤う人たちは、大手の都会に本社がある連中である。大金を見せつけられて、貧乏な地方が厭々ながら食指を動かしただけである。

日本に数限りなく建設され続けたダムによって、破壊される環境と人々の心、生活基盤、地域産業の事まで、マニフェストは考えていなかったのである。

土建屋の論理に押し戻されて、八ッ場ダム建設の再開が始まろうとしている。自民党は反対しない。壊れるのは民主党である。

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ギリシャとウォールストリートの2つのデモ

2011-10-07 | マスコミ報道

EUはギリシャの債務問題で、すっかり身動きが取れなくなってしまった。003 資金援助したところで、十分な債務償還が見込めるわけでも ない。債務を隠し続けて、EUに参入したのである。

これまで安穏としていた国民の怒りは理解できる。突如として降って湧いたような、人員削減と重税である02。こんなことをしているようだと、返すものさえ返せなくなる。

政策的に不況を作り出すようなものである。インフレになるし失業率は高くなるし社会不安は、一層の経済の悪化へとつながる。税収が伸びるはずがない。

004 怒りに燃えるギリシャ国民は、デモを連日行っている。暴徒化する国民を、抑え込もうとしている。

方やアメリカでは、資金を転がすだけで儲けている、1%の人たちに対するデモが003連日繰り返されている。

私たちは99%であるというのである。貧困層の反乱といえ る。雇用不安と、一部の金融が富を蓄えていると、証券取引の象徴的なウォールストリートで、繰り返されている。001

ネットの呼び掛けで、主に若者が糾合した形である。警察は暴力的な取り締まりも行っている。

一見関係ないような二つのデモであるが、新自由主義の経済のグローバル化が生んだ、象徴的な二つのデモといえる。

強いものが生き残る新自由主義は、格差社会を生み弱者をさらに追い詰めるのである。そこから生まれた、効率社会は人々を追いつめる。世界は何処に行こうとしているのであろうか。

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それでも小沢を支持する

2011-10-06 | 政治と金

小沢一郎が支持資金規正法違反で強制起訴され、今日東京地裁で初公判を迎えた。異例ずくめの公判である。検察が10年も追い続けた男の起訴を諦めたが、検察審査会が2度目の協議で起訴を認めた。いわ111006 くつきの裁判である。

本ブログで何度も書いたことであるが、私は小沢一郎が嫌いである。今日も記者を見下すような発言を繰り返す、剛腕といわれる所以である。この男の政治手腕が気に食わない。

しかしながら、この裁判に限っては小沢一郎を支援する。この男の復帰を望んでいるわけではないし、首相になって欲しいわけでもない。検察のでっち上げ捜査と裁判が、延々と繰り返されることへの反論である。

検察は、ターゲットに西松建設からの件に搾って、小沢の捜査を続けた。この直前に、福島県知事の佐藤栄佐久氏が、西松建設からの献金を実弟に行ったとした汚職で逮捕されている。

その後、これは全く検察のでっち上げであったことが判明している。佐藤元知事はこの件で政治生命を断たれ、東電は脈々と原発の増設を行ってきた。

検察は誰もないも問われることはないが、事実無根で起訴され中央政権に盾ついた政治家佐藤栄佐久は失脚した。

これとまったこ同じ構造で、検察は小沢の陸山会を捜査し続けた。小沢は、大物ではあるが野党にあり、政策決定の権限がなく献金流れもつかめずに、贈収賄は結局証明できなかったのである。

秘書の罪状も、記載漏れである。それも4カ月遅れたので、年度を跨ったための記載漏れとなったのである。どう考えても微罪である。しかも、当初の小沢の捜査は総選挙直前である。

そもそも、数十年犯罪に取り組んできたベテラン検察官数人が、すでに起訴を諦めた問題である。それを、半数が20代と思われる素人集団が数時間の協議で、しかも2度目にやっと起訴を決定したのである。

秘書たちは、検察調書を不採用しながら、小沢の関与を認めるといった、極めて不自然な有罪判決である。ここに小沢の嘱託権限に匹敵する、実力があるとも述べている。

何処から見ても、みょうちくりんな事件である。小沢は、言葉の限りを尽くして、大人げない言葉で検察を批判している。

脱官僚、脱財界、脱アメリカを唱えた元代表の理念は、ここに至る民主党政権の過程ですっかりなくなってしまっている。民主党は迷走する原因がここにある。

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資源獲得と盟主に動くロシア

2011-10-05 | マスコミ報道

地球温暖化は、世界各国に異常気象をもたらしている。一旦降ると大雨になり、同時に地球上の何処かで干ばつが起きるといった具合である。しかし、確実に温暖化は進行している。その典型が北極海である。

Photo_2北極海は、古くから豊富な地下資源の存在が確認され、世界各国の垂涎の的になっている。その北極海がこの10年で30%以上の氷を失ったのである。アメリカ、カナダ、ノールウェイ、デンマークが利権を巡って動き出してはいる。

しかし、何といっても地理的にも政治体制的にも、圧倒的に有利なのがロシアである。北極海の資源探査と、インフラ整備に巨大な投資を行っている。

ロシアの外貨準備金の、80%は石油と天然ガスのよるものといわれている。この金で経済復興を成し遂げた。何としても、ロシアにはこの地の001 地下資源を獲得しなければならない理由がある。

と、プーチン”首相”が発言している。

更にこの現在”首相”の男は、ユーラシア連合を提唱している。グルジアやウクライナなどと、通貨統合をして、EUに対抗しようとしているのである。ロシアは、東ヨーロッパからアジアまでの、盟主を目論んでいる。

これは明らかに、旧ソビエト連合の復活である。弱体化するアメリカを尻目に、ロシアは経済的にソ連の復活へ歩み出した。旧ソ連の復活は、プーチン独裁によって更に現実的なものとなる。

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結論を急ぐ、経済と政治

2011-10-04 | マスコミ報道

新自由主義あるいは経済至上主義は、目の前の利益あるいは儲かることならすぐさま飛びつく。その後のことは特段気にかけるわけではない。

もっとも良い例が、小泉政権時代の非正規雇用を雇用者が自由にできたことである。安価な労働力を得られるために、企業はすぐさま飛びついた。

安価だけでない。いつでも首を切れる。労働組合とは無縁の職員はありがたい。文句など言わず、黙々と働く。

その結果、社会は購買力が著しく落ち、雇用不安による様々な社会的な問題が噴出した。雇用者にとっても、経験者がいなくなってしまった。

短期的な結果を求めたためといえる。

政治の世界でも、政治家の安易な大衆への迎合が目につく。少し話題になったことなら、すぐに飛びつく。誰かが指摘したことなら、内容にかまわずすぐさま訂正する。鉢路が良い例である。

今回の野田首相の、公務員宿舎建設の見直し、といっても先送りであるが、これも良い例である。自分が財務大臣の時に、宿舎を統合する形で認めたなら、根拠がるのだから通せば良い。

ところが、報道各社がこぞって批判すると、見直してしまった。典型的な大衆迎合、ポピュリズムである。

新自由主義にしても、ポピュリズムにしても、長期的な視点がない。安易に目先のことを優先させて、結論を出す。文化も育まれないし、歴史も積み重ねることがない。

私たちは文化を、効率優先の前にして放り出す時代にいつのかもしれない。

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独裁者が好きなロシア人

2011-10-03 | ロシア

プーチンが復活する。一期4年で2期以上は続けられなかったロシア110924 大統領を、3期目が出来なかったので降りた。傀儡メドベージェフにやらせた後、プーチンが復活する。今度は一期6年に憲法を変えての、ご登場になる。

現在のロシアでは、経済を立て直したプーチンの人気は下がることがない。多分来年から2期、12年することになるだろう。

秘密警察出身のプーチンの手腕は、暴力的な圧政である。チェチェン共和国は、彼によってほぼ壊滅、民族浄化の典型的な結果になっている。

Anna_politkovskaya_assassinata_la_v多くの政敵や企業を抹殺し、今や彼に盾つく者はいなくなってしまった。

折しも、7日はアンナ・ポリトフスカヤ女史が、プーチンの誕生日に暗殺されて5年になる。アンナは、チェチェンでの事実を世界の発信し、プー チンにとって目障りだった。この他数人 のジャーナAnna_politkovskaya_was_found_dead_oリストが、闇に葬られている。

その後、ロシアは高騰した石油と豊富な天然ガスで外貨をたっぷり溜め込んだ。なんとその金額は、1313億ドルといわれている。

しかし世界的な経済不況の中にあって、ロシアも例外でなくなってきた。世界銀行は、09年の成長を6.5%から3.0%に下方修正した。

中国は共産党による独裁国家である。経済対策を打ち易い。とりわけ内需拡大は、膨大な人口と経済格差を背景に、いつでも取り組むことが出来る。

ロシアが最も恐れているのが、ルーブルの暴落である。動乱の中に生まれたアル中のエリチンの跡を継いで、強権的手腕で支持を得たプーチンである。ロシア人がプーチンの再登場に期待を持つ意味がここにある。

ロシア人は、スターリンを在任中は批判できなかった。プーチンも殆ど同じ道を歩んでいるように見える。

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広範囲に拡散するプルトニュウムなど

2011-10-01 | マスコミ報道

やっぱりというべきか、福島原発から避難区域以上に離れたところでも、高濃度の放射能が検出されるようになった。群馬では基準値以上のセシュウムが検出され、埼玉も同様である。農作物の生産が禁止されている。ここは250キロも離れている。

そうした報道の中で、最も気になるのが45キロ離れた飯館村で、プルト110930 ニュウムが検出されたことである。プルトニュウムは重いため、飛散する範囲も限られると説明されていたが、裏切られた形である。

プルトニュウムは、発がん性が異常に高く、極めて危険な物質である。半減期が四万年以上もある。そのほか、ストロンチウムも80キロ先の白河市で検出されている。

調査した文部省は「直ちに影響の出る値ではない」と、相変わらずの説明に加えて、事故によるものか特定できないとしている。

放射能による人体など動物や植物への影響は、確かに「直ちに」影響は出るとは限らないが、それは影響がないことを意味するものではない。

放射能の声明への影響は、晩発性といわれ遺伝子破壊による生体への発現までは、数十年かかる場合もある。影響の判断は、医学的には因果関係が解明されないと、『証明できなかった』ことになる。医学的な因果関係の証明は極めて、消極的である。

プルトニュウムもストロンチウムも、おもに骨や筋肉に蓄積される。特にプルトニュウムは、極めて高い発がん性が証明されている、毒性の強い放射性物質である。

洗浄や表土の排除で除染の努力が行われているが、広範囲にプルトニュウムが撒かれているとなると、それらの努力も空しいことになる。それでなくても、7割を占める山林の除染は無理なことは、誰もが解っている。

相当広い範囲を、放射能汚染地域として囲い込み、立入り禁止区域にするしか、方策はなくなってきている。

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羅臼港

春誓い羅臼港