そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

米国食肉産業のうんざりする事実

2011-12-12 | 政治と金

Photo_2アメリカ工場式畜産のジレンマと副題がついた本、「イーティング・アニマル」ジョナサン・サフラン・フォア著、黒川由美訳、東洋書林刊、1800円(ちょっと高い)を読んだ。帯には「米国食肉産業のうんざりするような事実!!」と書かれている。

著者はこの方面の専門家ではない。情に流されて、家畜が可哀そうだというような側面が強く感じられる。駆け出しの小説家のようであるから、仕方ないがその分内容的には、事実に即して忠実に描かれている。何よりも、各章の引用文が良い。

例えば、「アメリカ人が口にする食品のうち、地球上で本当に適しているものは0.25%にすぎない」とか「アメリカの畜産業界が地球温暖化におよぼす影響は、各世界のあらゆる交通手段がもたらす影響より40%も大きい」とか「アメリカ人は一生のうちになんと2万1千頭分の動物の肉を食べる』などと、現実の数字を言葉で表現している。

著者は、大型畜産を工場式畜産と呼んで、家畜が本来の姿で存在しないこと、劣悪な環境で飼育され、動物の尊厳などないと嘆く。屠場では瞬間的に殺され、時には意識があるまま、熱湯に浸けられる豚や牛に、家畜福祉などないことを訴えている。

ブロイラーでは、生産効率を上げるために30種ほどの添加物を与えているが、EUで認められているのは、わずか2種だけである。

さらに、わずか2社が、地球上の採卵鶏の75%の種の特許を持っていることには、多少驚かされた。採卵のために改良された鶏は、恒常的に骨折をする。

いまだに、アメリカの牛や豚それに鶏は大量の抗生物質に、浸かったままのようである。こうした飼育方法は、消費者に嫌われる日本とは大きく異なる。日本のように、指示薬品や出荷制限のある薬品は、獣医師などが使用することになっている。出荷商品の検査も結構厳しいものがある。

従って、アメリカの治療薬品は極めて安価である。消費者には競争力のある、安価な商品を提供できる。競争力とはこうした、『食』の基本を省くことで強くなるのである。

アメリカには、ほとんどこうした規制はない。規制薬品が食品から検出されると、厳しい罰があるだけである。自己責任と呼ばれるものである。

劣悪な環境での家畜の飼養につてもなんら規制はない。EU諸国では、家畜を生命体としての存在を認めるように取り組み始めている。家畜福祉という取り組みであるが、アメリカは全く見向きもしていない。生産効率が落ちるからである。

TPPという、無関税交易は効率だけで動くことになる。つまり、アメリカ化を意味することになるが、食の安全などどこにもないのである。

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馬脚を現しつつあるドジョウ

2011-12-11 | 政治と金


政権就任後100日を越えたが、表では安全運転ばかりの野田佳彦であるが、どうやらとりあえずの先送りばかりの限界が来たようである。

腹の中に本音としてあった、大連立を意識して、野党にも声かけるようなことを言ってはいたが、ほとんど無視されている。それより、党内では小沢がほぼ謹慎中であることを良いことに、ほとんど党内調整のないまま走り出している。表向き走ってもいないところが、菅よりたちが悪い。

TPPも、菅以上に取りまとめることが出来ない。母校の早稲田大学やオバマには発言してみても、党内ではほとんど意思表明すらできない。

党首選では、消費税増税を唯一唱えた代表として際立っていたが、こPhotoれもTPPと同じである。G20では国際公約ともいえる発言をしてみたものの、党内はもちろんのこと、自民党も乗ってこない。これは自民党の指摘が正しい。増税以外のビジョンが見えないのである。

増税は、来年あるかもしれない総選挙にとって、マイナスにしかならない。逆風の民主党の一般議員は抵抗するのは当たり前である。それも、増税の前にあるいは同時に取り組まなかければならないことも、はっきり見えてこない。

もっと悲惨なのは、税と社会保障の一体改革である。簡単には社会保障のために増税することであるが、ここでも増税以外はっきりと見えない。その増税についても、増税以外は見えていない。いつからどんな形で、上げ幅とか段階的にとか品目などが、いまだドジョウ君の頭の中である。

国会運営も、参議院で問責決議を受けた小沢派の一川・山岡両大臣を巡って、自民党の協力はもらえない。小沢は、消費税を巡って党内の反対勢力をまとめにかかっている。死にたいとはいえ、党内外に大きな人脈を持つ小沢の出方で、官僚に後押しを受けているとはいえ、消費税でとん挫する可能性すらある。

そういえば「コンクリートから人へ」とは、今や懐かしい言葉になりましたが、この政党が掲げ国民の支持をもらったはずです。その象徴、中止を高々と謳った八ツ場ダムも、単なる先送りで終わりそうである。

一見低姿勢に見え時間稼ぎのドジョウ君であるが、これをしたたかとみるか八方ふさがりとみるか、今後の結果で評価するしかないが、どうも後者のように見えてならない。

結局この内閣も短命に終わるのであろうか。日本の政治は混迷からいまだ抜け出さずにいる。

左にフォトアルバム<根室半島から見る山々>をアップしました

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輸入牛肉の規制緩和でアメリカの牛肉は安全か

2011-12-10 | ゲノム編集

9日厚生労働省の諮問機関の、食品安全委員会が牛肉の輸入基準の規制の緩和に踏みきった。これまで、20ヶ月の規制を30ヶ月に切り下げたのである。この変化は、極めて大きい。BSEの現状については、9月の書いているので参考にしてもらいたい

http://blog.goo.ne.jp/okai1179/d/20110912

この10か月は、日本人好みにの牛の仕上げにかかわる、最も重要な期間である。日本人好みの肉質に仕上げるためには、この期間が必要になってくるのである。

確かにBSE(牛海綿状脳症;狂牛病)の発生は極端に少なくなった。BSEの最も恐れていたことは、人への感染である。88年当時の20年後の発病予測は、最大で12万人以上だったが、現実には221名に留まっている。

したがって、いずれは緩和に踏みきることになるとは思っていたが、相変Photoわらずアメリカの外圧によって決められている。マーク・キーナム米農務次官が要請に来て、これを受けた形である。野田首相もオバマに直接釘を刺されている。そしてこのことは、TPP参加を見越してのことである。

アメリカの牛肉は、ほとんど発生のなくなったBSEの問題などではなく、極め て危険な商品であることを知っていた抱きたいのである。

アメリカの牛肉は、ほとんどもれなくホルモン処理がなされている。半年程度の幼児期に、皮下にホルモンの錠剤を埋め込まれるのである。その後も、場合によっては追加処理されることもある。

民間経営の屠場ついても、日本のような規制がなく獣医師一人で数百頭の牛の処理を受け持っている。しかも目視だけである。日本は、獣医師一人で10頭足らずとされている。大きな違いである。日本の屠場は、ほとんどが公的な機関であり、検査獣医師はすべて公務員である。

飼育現場では、ホルモン処理を含め日本のように、有資格者が診療に当たっているわけでもなく、治療薬も安価でほとんど自由に使用されている。とりわけ多頭飼養になってから、大量の抗生物質などが使用され、牛肉は極めて危険な商品になっていると言ってよい。

すべての日本の牛の耳には、ナンバー票がつけられている。日本の牛はすべて、飼養管理内容を確認できるシステムになっている。

規制緩和あるいは規制のアメリカ化は、日本での牛肉のこれまで、日本が行ってきた、安全性など全く望めない状況になってしまう。牛肉の安全性は、単にBSEの問題だけではないのである。

左のフォトアルバム<根室半島から見る山々>をアップしました

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モンセキケツギ?国会は何してる!

2011-12-09 | 政治と金

一川、山岡両大臣の問責決議案を、参議院が可決した。それを受けて、内心は何を考えているかわからないが、とにかく腰の低い野田は、国会を閉じてしまった。

与野党協議の必要な案件を先送りしたのである。国会は法案を審議し作る、立法府である。国会の機能は、二人の大臣のモンセキで消えてしまった。

そもそも、大臣はこんな程度である。能力や経験や得意分野に応じて、任命されるわけではない。一川などは、農水畑のはずである。本人が言うように「素人」である。元々素人に、大臣にあるまじき発言を問い詰めても、ないも変わるわけではない。小沢に媚売った人事である。55

山岡も小沢の側近中の側近である。野田は、この二人の首を切ることなく野ざらしにして、小沢の影響力の低下を見ているのである。

これまで、民主党は数人の問責を受けたが、ほとぼりが冷める頃を狙って、変えさせている。民主党の常套手段である。

野党も、政局のほうがよっぽど大切なことと考えている。何はともあれ、足を引っ張る。

民主党は、マニフェストに掲げた公務員給与削減や、議員定数の問題を放棄してしまったことになる。それもモンセキケツギされたためである。国会の本来の目的ではない。それを理由に、今後の交渉に応じないのである。

野田は、国会を延長することなく閉じてしまった。政府の提案する増税を、一方的に国民に押し付けるためである。

増税にはその根拠があるはずである。体質や体制を残しておいたまま、増税しても、負債はいつかは増えてしまう。参議院の、モンセキケツギアンなど、出したほうも受けたほうも、党利党略のレベルでの認識しかない。

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われわれの不安が的中した

2011-12-08 | 政治と金

政府は日本中の自治体や、廃棄物処理業者や組合に被災地ではがれきを処理できないとして、4月に打診した。国内の574もの業者や自治体B_04667269 は、可能な限り快く引き受けた。

その一方で、8月末にがれき処理の法案が国会を通ると、突如として昨年まで、100ベクレル/キロの放射性汚染の基準を、8000ベクレルに上げた。更に10万ベクレルでも管理の方法によっては、一般ごみとして扱っていいとまで言い出したのである。

政府が科学的根拠のないまま、都合に合わせて基準を引き上げ、それ以下は一般ごみと『法律上』規定したのである。

騙されたときがついた自治体や業者は相次いで、引き受けを返上したのである。11月にはわずか54にまでなった。

そしてその引き受け処理したところも困っている。秋田県では、岩手のがれきを引き受け焼却した。焼却すると放射性物質は33倍になる。秋田県知事は、8000ベクレル以上の灰は返却すると、岩手県に通知した。

ところによっては、2万8千ベクレルの灰も出てきている。こうして、いったん引き受けて焼却した灰の返却が始まっている。関東地方だけで、5千100トンにもなるそうである。

そもそも、放射性物質を移動させること自体がおかしいのである。放射性汚染物質は、閉じ込め封じ込めるのが本来である。拡散をしてはならないのであるが、政府の方針は逆である。

我々の住む自治体に、がれきの基準が段階的にあがることへの不安と、受け入れ態勢の問題を申し入れした。杞憂に終わればよかったが、こうした現実を見ると、政府の方針の問題が浮かび上がってくる。

除染も同じである。結局河川を、さらには海をそして海産物の汚染を高めることがわかってきている。校庭などの土地を剥ぐことはそれなりの意味があるが、汚染されたものの置き場はないのである。

がれきも、早くから現場での焼却とそれにかかわる利用を、検討をするべきであったのである。放射能に関する基礎知識がないままで、何処かに持っていくことばかりを考えていたことが誤りである。

政府の一貫した姿勢がないため、かえってがれき処理を遅らせ、ひいては復興への大きな負担となり遅れてしまうのである。

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ビルマを懐柔するアメリカ

2011-12-07 | 政治と金

ヒラリー・クリントンが、ビルマの軟禁を解かれた民主活動家、アウンサPhoto ン・スーチー訪問した。予定時間を越えて、二人で3時間ほど話し合ったようである。女同士のツーショットは、少々気が引くが見ごたえがある。何よりも、ヒラリーの髪型を含めた表情が、これまで見たことがないからである。

アメリカは、1600人とも言われる、政治犯の釈放を要求している。更に、交易などの自由化や開放を要求している。

ビルマの核開発疑惑も拭われたわけではない。経済制裁に苦しんだ、ビルマ政府が、スーチー女史を利用し、アメリカとの距離を縮めたと見れなくもない。

アウンサン将軍の肖像の前で、女史と写真に納まり、政府は女史の軟禁を解いたのである。

ビルマが中国に接近すると見せかけることで、アメリカを取り込もうとCosying_up_to_yangonしているのである。

中国は、現在パキスタンとの関係修復に懸命である。

アメリカはアメリカで、中国へのけん制のために、ビルマの取り込みには、またとない機会だと判断したのである。二人のツーショットは、ビルマの民主化へのパフォーマンス的だけではないのである。

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プーチンはどう巻き返す

2011-12-06 | プーチン

Vladimirputin_2056186b ロシアのプーチン(現首相あるいは前大統領もしくは次期大統領)の思惑が、今回の選挙で崩れ去った。大統領任期を延ばすための憲法改正も、与党の統一ロシアだけではできなくなった。

今回の選挙で、与党の統一ロシアは315から236へと77も議席を減らした。変わって、共産党が57から64に、公正ロシアが38から64へ、右翼の自民党が40から56へと伸ばした。

更に与党の統一ロシアは、地方で大きく得票を減らしている。豊かにな る中央に比べて遅れることへの不満であろうか。

プーチンは、選挙前に自らが次期大統領に立候補し、メドベージェフRussia_election_protesysを首相にすると明言した。更に、選挙の不正を訴えてデモが行われている。火を放つなどして、400人もの検挙者を出している。

プーチンには、大統領になってやり遂げたい野望がある。ユーラシア連合と言われるものである。旧ロシア帝国の再現と、周辺は警戒する。本人は、東のEUと言い換えている。

通貨統合し巨大な経済圏を作り上げるのである。今回の選挙戦で、与党の位置は失われていないが、プーチン30%も減った議席に、ご機嫌ではない。

スターリンは、書記長に留まり情報を集中させて、秘密警察以上の粛清など行った。プーチンは秘密警察出身である。これまでも、幾多の暴力的な制圧や粛清を行ってきている。

今回の選挙はネットで、「統一ロシアはペテン師と泥棒の集団」というフレイズが、駆け巡った。財閥を潰したプーチンが新たな、財閥を築いたからである。

しかし、3月の大統領選挙では、有力な対抗馬がなくプーチンは、割れる野党を尻目に再選するであろう。

Small_putin石の与党の基盤を失い、プーチンは今以上に国家主義を打ち出してくるであろう。前回の大統領時代と異なり、天然ガスなどの資源に頼った経済成長など、できるわけない。そのために、国家としての強さを前面に出してくるであろう。

周辺国家との紛争が、内政を引き締めることになる。日本の北方領土など、交渉すらすることがないだろう。格闘好きのプーチンの野望は、ロシアを豊にすることはないだろう。

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東南アジアに足伸ばすオバマ

2011-12-05 | 政治と金

イラクから主力となるアメリカ兵が撤退する。アフガニスタンからも、2014年までに撤退すると、オバマがロードマップを出している。

Photo中東から、アメリカが引き下がるのであるが、ベトナムと同じように敗北しての撤退である。決して勝利、あるいは何らかの目的を達成したわけではない。世界最大の軍事力をもってしても、中東の小国を思うようにできなかったのである。むしろすっかり混乱を作って、後を濁しての撤退である。

厖大な戦力と資本の投入で、アメリカはすっかり経済力も軍事力も削がれてしまった。現在行われている、ドイツのボンでのアフガン支援会議も、タリバンに相手にされず和平の道筋などどこにも見えていない。

そごすごとアメリカは下がるわけではない。アメリカは、国内経済の建て直しのために、東南アジアへとシフトしてきたのである。経済成長著しい、中国、インドをはじめとする国々に言い寄り始めた。

その最大の眼目が、日本とのTPP交渉でありASEAN諸国とのFTA交渉である。アメリカも、太平洋を跨いだ隣国と言い出したのである。

そのためには、なんでも言いなりになる日本にはTPPを押し付け、厄介な中国には軍事的圧力を加えるのである。

中国への軍事的圧力とは、南沙諸島の領海問題をめぐって、フィリPhoto_2ッピ ンやベトナムやシンガポール、台湾、インドネシアを抱き込むことである。

そして、2500人の兵士を置き、オーストラリアとの軍事的つながりを強くするのである。アメリカの目的は手段は変わっても、いつでも同じである。

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アメリカを離れるパキスタン

2011-12-04 | イスラエル

アメリカの無人偵察機が、パキスタンの正規兵を攻撃し、24人もの兵士Pakistan_at_point_of_no_returnを殺害した。無人偵察機の攻撃は、名目上はアフガニスタンのタリバンやアルカイダに向けての、作戦である。そのためににパキスタン上空をほとんど無断で通過している。

無人偵察機は、アメリカの極秘作戦である。そのため、今回も含め、数 多くの誤爆などについての、謝罪もなければ実態報告もない。昨年から100回程度の攻撃を行い、多くの民間人を殺Photoしている。

そのことが対米感情の悪化を招いている。今回の事件を受けて、パキスタン政府はアメリカ に対して、軍の国内通過を拒否をした。

現在パキスタンに中国が擦り寄っている。中国からの国際道路と港湾の建設を、中国の全面的な負担で行っている。

Pakistan_2 これは中国が、アフリカの資源を国内に持ち込むために、パキスタン国内を通過するためである。経済的な援助にもなるため、パキスタンは歓迎し、急速に中国に接近している。

パキスタンは、核保有国家である。アメリカの中東政策の失敗が、目に見える形でパキスタンで起きていると言ってよい。これからは類似の事態が、中東各国で起きるに違いない。

これは、ひとえにブッシュが、9.11の報復として、武力のみの選択しかせず、自らでっち上げた理由でアフガンとイラクを、攻撃したからに他ならない。ブッシュを支援した各国は、そのツケをいずれ受けることになる。パキスタンの動向は、中東のこれからの形となる予感がする。

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沖縄防衛局長の認識は正しい

2011-12-02 | 政治と金

田中聡沖縄局長が、普天移設に向けた環境影響評価の提出時期を聞かPhotoれて、「犯す(強姦)ときに、『これから犯す』と言うか」と、発言した。これをめぐって、一川防衛大臣は、不適切な発言として局長を更迭した。

世間知らずのいかにもお役人的、馬鹿な発言ではあると思うが、よく考えて みると、この男の認識、発言は正しいのではないか。

日本は、沖縄に米軍基地をやりたい放題に作らせている。これは明らかに、日本政府がアメリカと結託して、沖縄を”犯している(強姦)”しているといわれても仕方ない。

局長の発言は、こうしたやり方が沖縄を犯す(強姦)、ように思えたのであろう。その認識は正しい。彼が本当にしなければならなかったことは、強姦された沖縄を、どうして救うかを考えることこそが、沖縄を救うPhoto_2ことなのである。

アメリカの属国を目指す政府与党は、こうした犯す現実、行為を隠し蓋をしなければならない。だから局長を更迭したのである。ただでさえふらつく一川防衛大臣である。早速沖縄に駆けつけた。

Photo_4 沖縄県議会は、抗議声明を全会一致で採択し、おっとり刀で駆けつけた大臣の謝罪を受けたが、仲井間知事は早々に返した。

防衛局長の発言としては、全く情けない言葉であるが、世間知らずのお役人の感性は、正確に沖縄の実情を認識しているといってよいのである。

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チェルノブイリハートを見た

2011-12-01 | 政治と金

とても恐ろしい映画を見た。2003年米アカデミー賞ドキュメンタリー賞を受賞した作品である。チェルノブイリ・ハートと言う映画であるが、原発事故の後16年を経ても、今なお奇Mv48350l形児が産まれているのを追った、ドキュメンタリー映画である。

ベラルーシでは今なお、心臓に穴の開いた子供が、周辺の25倍もの発生がある。心臓中核欠損症の子供たちのことも含めて、チェルノブイリハートと呼ぶのだそうである。

アメリカなど心臓外科医の医師の協力を得ているが、手術を待つ子が数千人常時いるとのことである。さらには、脳などに大きな欠陥を持った子供たちが、ベットの上で死を待っている。子供を捨てる親、ぞんざいに扱う看護師たち。そして自らの言葉を持つことができない子供たち。

放射能による影響は、子供たちの甲状腺がんの発生の因果か関係がはっきりしているが、他の病気についてはいまだ推測の域を出ていない。

しかしながら、血管系や脳神経系に大きな障害を持つ、奇形児の発生は大量に起きてはいるが、いまだに因果関係が不明とされている。

映画の後半は、原子力発電所の赤い火を自宅から見た、当時少年だった26歳になった青年が、その自宅があった、廃墟となったアパートを訪ねるドキュメントである。

近親者が10人もガンでなくなった。放射能と無関係と言われたが信じないと言っていた青年も、ドキュメントの翌年亡くなっている。

監督のマリアン・デレオ女史は、これから福島で起きることを心配している。そして今なお、原発は安全だと主張する人たちに、警告をする。下記のサイトを参考にしてください。

http://www.gocinema.jp/c-heart/

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羅臼港

春誓い羅臼港